RACE REPORT
2024 SEASON. Round.5
FUJI SPEEDWAY
Race Report —–Round.5 FUJI SPEEDWAY
【M2 CS Racing】Round.5 レースレポート
華やかでスタイリッシュ、なおかつ本気のバトルを前にして大興奮のワンメイクレース「BMW & MINI Racing.2024 Rd 5 at FUJI SPEEDWAY」が、2024年10月5(土)、6日(日)の2日間にわたって、静岡県の富士スピードウェイで行われました。
今年で3シーズン目となる「BMW & MINI Racing」は、「M2 CS Racing Series」と「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催され、6ラウンド、12戦で競われる今シーズンは、全ラウンドとも1日目に予選、2日目に2回の決勝レースを行うスケジュールで開催されます。
2022年よりスタートした「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、よりスタイリッシュ、そしてスポーツ・ラグジュアリーな大会として開催されています。1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」のほか、決勝レース2は決勝レース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用。ワンメイクレースならではの接戦をさらにヒートアップさせるレースフォーマットが採用され見どころ満載となっていますが、「M2 CS Racing Series」は「サクセス・ハンディ制」を採っているのも大きな特徴です。
この「サクセス・ハンディ制」は、優勝すると次のラウンドからマシンの出力調整が行われるもの。BMW M2 CS Racingのデフォルトの出力は450馬力ですが、優勝すると次のラウンドは420馬へと、優勝したラウンド数によって段階的に出力が絞られます。また、国内トップカテゴリーで確かな実績を残しているドライバーは、規定により「プラチナ・ドライバー」および「エキスパート・ドライバー」と認定され、「プラチナ・ドライバー」はマシンの出力が450馬力から365馬力へと2段階抑えられ、「エキスパート・ドライバー」は420馬力へと抑えられた状態からの参戦となります。なお今シーズンはスタート方式に変更があり、コースによって決勝レース2のみローリングスタートで行われることになり、ラウンド5 富士スピードウェイにおいてもこれが適用されます。
さて、ラウンド1の舞台となる富士スピードウェイは、メインスタンド前に約1.5kmロングストレートをレイアウトした高速コースで、市販車をベースとしたマシンによるワンメイクレースにおいても、200km/hを優に超えるスピードでホームストレートを駆け抜けます。また、長いストレート直後の第1コーナー(TGRコーナー)はオーバーテイクの最大のポイントとなり、各マシンのライン取りやブレーキング勝負などの駆け引きが見どころ。このほかにも迫力あるバトルが繰り広げられるコーナーが数多くレイアウトされ、観戦者を楽しませてくれます。
さて、ラウンド5 富士スピードウェイのエントリーは以下の通りです。
【M2 CS Racing Series.2024 Round.5のエントリーリスト】
25 田中 瑞起 TECH-M eWeLL M2 CS Racing
46 髙橋 克彦 Elbe BMW M2 CS Racing
47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing
50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M
55 石井 一輝 DGMS M2 CS Racing
60 阿部 良太 Abe Motors M2 CS Racing
70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M
710 加藤 潤平 Starfield M2 CS Racing
3ラウンドを終えたところでポイントリーダーは片山 剛選手でしたが、ラウンド4 SUGOでポールポジション獲得&2連勝を果たした田中 瑞起選手がトップへ。このまま田中選手がシリーズチャンピオンへの道を突き進むのか。それとも、片山選手をはじめ、神頭 政志選手、石井 一輝選手らが立ちはだかるのか。富士の2レースは、シリーズ終盤のポイント争いにおいてとても重要なレースとなります。また、ラウンド5 富士では、初戦から速さを印象づけていた星野 雅空選手が欠場し、所属するチームのStarfieldからは、加藤 潤平選手がエントリーしました。加藤選手は実績のあるキスパート・ドライバーと認定され、パワーが420馬力に絞られたマシンでの出場となります。なおラウンド5 富士においては加藤選手のほか、田中選手と石井選手が420馬力のマシンで挑むことになります。
■決勝レース1(第9戦)
決勝2レースが行われる6日(日)は朝から降ったりやんだりの天気で、午前中に行われる決勝レース1はウェットコンディションとなりました。レース直前の気温は20℃、路温20℃、湿度100%。雨はそれほど強く降るわけではなく霧雨のような状態。途中から路面がしだいに乾いていく可能性が十分にあります。10時25分にフォーメーションラップがはじまり、各車メインストレートに戻ってくると、グリッドにつきます。そして10時30分、「M2 CS Racing」ラウンド5 決勝レース1が幕を開けました。まずはポールポジションの石井選手が確実にスタートを決め、その後方に田中選手、片山選手、加藤選手、神頭選手、阿部選手、舟越選手、高橋選手と続き、第1コーナーを抜けていきます。大きく水しぶきを上げ走行しますが、アクシデントはなくスムーズな周回を重ね、1周目は2番手が加藤選手に入れ替わったものの、大きな順位の変動はなくメインスタンド前に戻ってきました。すると他のマシンのアクシデントによって3周目からセーフティカーが導入され、5周目に入るところでリスタートが切られました。クリーンなスタートとなりましたが、直後の台コーナーでオーバーランするマシンが続出。3位を走行中でアウトから仕掛けた加藤選手が大きく逸れ、それにつられるかのように石井選手、田中選手、片山選手もコースアウトしてしまいました。片山選手以外はダメージがないようで、すぐにコースへ復帰。石井選手はなんとかトップを守りましたが、これにより神頭選手が2位に、阿部選手が3位、舟越選手が4位へとジャンプアップ。5位 加藤選手、6位 高橋選手、7位 田中選手という順位へ入れ替わりました。一方、片山選手はこのあとにリタイヤとなりました。その後は加藤選手がひとつ順位を上げたものの上位に変動はなく、石井選手が後続に4秒以上の差をつけて優勝。2位、3位、4位争いは熾烈でしたが、2位 神頭選手、3位 阿部選手、4位 加藤選手となり、5位 舟越選手、6位 高橋選手、7位 田中選手と続きました。
なおファステストラップは、加藤選手が8周目にマークした2分5秒256でした。
■決勝レース2(第10戦)
決勝レース1の途中から雨が上がり、午後も天気は回復傾向。路面はところどころ濡れている場所もありますが、決勝レース2はほぼドライコンディションで臨むことができそうです。レーススタートは午後1時55分の予定で、直前の気温は23℃、路面温度は31℃と午前からかなり上昇しています。これにより「M2 CS Racing」の各マシンは、全車スリックタイヤを選択しました。
「M2 CS Racing」の決勝レース2は、「リバースグリッド方式」で行われます。上位の60%の順位が逆さまになるので、8台出場のこのレースは、8×0.6=4.8ということで、上位4台が入れ替わります。これによりポールポジションには加藤選手がつき、2番手 阿部選手、3番手 神頭選手、そして4番手が決勝レース1で優勝した石井選手、5番手 舟越選手、6番手 高橋選手、7番手 田中選手、8番手 片山選手という順番でグリッドに並びました。
午後1時50分過ぎに予定通りフォーメーションラップがスタート。先導車がピットインすると、きれいに隊列を保ったままスムーズにローリングスタートが切られました。第1コーナーへの進入では、しっかりと加藤選手がトップをキープ。阿部選手もいいスタートを切りましたが、インから神頭選手が抜きにかかります。続いて石井選手、舟越選手、高橋選手、田中選手、片山選手と、グリッド順の通りに第1コーナーを抜けていきました。加藤選手が一気に逃げるかと思われましたが、神頭選手がしっかりと追走し独走を許しません。さらにヘアピンコーナーではすでに3位へ順位を上げていた石井選手も徐々に差を詰めていきます。そして1周目は、加藤選手、神頭選手、石井選手、阿部選手、舟越選手、田中選手、片山選手、高橋選手の順でメインストレートを駆け抜けていきました。加藤選手、神頭選手、石井選手という3番手までの順位に変動はありませんでしたが、中盤にかけて片山選手が躍進。2周目に6位、4周目に5位、7周目に4位と着々と順位を上げていきました。さらに素晴らしい走りを披露したのは、加藤選手を追走していた神頭選手です。8周目に入った第1コーナーで加藤選手を捉え、ついにトップを奪取。その後はしっかりとトップを守ります。一方、最終周となる12周目には石井選手が加藤選手をかわし2位へ順位を上げレースは終了。しかし、石井選手には加藤選手と接触があったことなどによって、10秒加算のペナルティが課されました。
こうして、決勝レース2は神頭選手が優勝。2位は加藤選手、3位が石井選手となり4位 田中選手、5位 舟越選手、6位 阿部選手、7位 高橋選手、8位 片山選手という結果になりました。なおファステストラップは、神頭選選手が6周目にマークした1分50秒871でした。
M2 CS Racing Series.2024シーズンは、モビリティリゾートもてぎで開催される最終ラウンドを残すのみとなりました。最後まで「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご声援をお送りください。
「BMW & MINI Racing.2024」最終ラウンドの日程は以下の通り。
Round.6
第11戦/第12戦 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)
予選:11月23日(土)、決勝:11月24日(日)
【MINI CHALLENGE JAPAN】Round.5 レースレポート
参戦ドライバーも、観戦するMINIファンもワンメイクレースならではの大接戦に心躍らせる「BMW & MINI Racing.2024 Rd 1 at FUJI SPEEDWAY」が、2024年10月5(土)、6日(日)の2日間にわたって、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
「MINI CHALLENGE JAPAN」は英国発祥のNew MINIだけのワンメイクレースです。レース専用に開発された車両で競う「New MINI JCW」と、ミニ クーパーS 3ドアのナンバー付き車両による「New MINI CPS」の2クラスが設けられています。
「New MINI JCW」、「New MINI CPS」ともにワンメイクレースならではのバトルが注目ですが、熱戦をさらに盛り上げるスパイスとなっているのがユニークなレースフォーマット。各ラウンドとも1日に2戦を行う「1デイ2レース」で競われるほか、レース2ではレース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用しています。なお今シーズンはレギュレーションに2つの大きな変更がありました。ひとつめはスタート方式で、コースによって決勝レース2のみローリングスタートで行われることになり、ラウンド5 富士スピードウェイにおいてもこれが適用されます。そしてふたつめはドラオバー・ハンディ制です。国内トップカテゴリーで確かな実績を残しているドライバーは、規定により「プラチナ・ドライバー」および「エキスパート・ドライバー」と認定され、「プラチナ・ドライバー」は指定される最低重量よりも50kg重いハンディが課され、「エキスパート・ドライバー」は30kg重いハンディが課されます。そして今年は「New MINI JCW」の木村 建登選手が「エキスパート・ドライバー」に認定されています。
さて、ラウンド1の舞台となる富士スピードウェイは、メインスタンド前に約1.5kmロングストレートをレイアウトした高速コースで、市販車をベースとしたマシンによるワンメイクレースにおいても、200km/hを優に超えるスピードでホームストレートを駆け抜けます。また、長いストレート直後の第1コーナー(TGRコーナー)はオーバーテイクの最大のポイントとなり、各マシンのライン取りやブレーキング勝負などの駆け引きが見どころ。このほかにも迫力あるバトルが繰り広げられるコーナーが数多くレイアウトされ、観戦者を楽しませてくれます。
さて、ラウンド5 富士スピードウェイのエントリーは以下の通りです。
【MINI CHALLENGE JAPAN.2024 Round.5のエントリーリスト】
<New MINI JCW>
1 木村 建登 TEAM QUETTA F56JCW EVO
3 いとう りな SYCG Racing MINI津/四日市 F56JCW
36 定村 吉高 sam’s RACING CIZ F56 JCW EVO
500 山本 聖渚 TEAM 5ZIGEN F56JCW
<New MINI CPS>
5 大堀 佳祐 M.A.R.T. F56CPS
7 豆野 天星 EPM Racing F56CPS
31 中澤 卓也 EPM Racing IDI アウティスタ F56CPS
38 中村 進 Shooting Star F56CPS
73 ジュン クーパー JUN COOPER MINI F56CPS
74 NICK RISE CORSA74 MINI
101 One chan RISE ALES101 MINI
358 辻本 始温 ウエインズインポートカーズRT MINI F56CPS
「New MINI JCW」には、 TEAM QUETTAの木村 建登選手、SYCG Racingのいとう りな選手、TEAM Abemotorsの定村 吉高選手、TEAM 5ZIGENの山本 聖渚選手がエントリー。シリーズチャンピオン争いにおいては、ラウンド4で2連勝を飾った木村選手がひとつ頭を抜け出した印象があるなか、山本選手といとう選手がどのように巻き返しを図るかに注目が集まります。
一方、「New MINI CPS」には、ラウンド1 富士に続いてOcean Rise Journeyから2名が参戦。One chan選手は2度目のレースとなりますが、NICK選手は初めての「New MINI CPS」となります。シリーズチャンピオンを巡るバトルは、同じEPM RACING TEAMに所属する中澤 卓也選手と豆野 天星選手が激しく争っていますが、今シーズンより参戦し3ラウンド目となるウエインズインポートカーズ 辻本 始温選手の走りからも目が離せません。前ラウンドのSUGOでは、前を行く中澤、豆野選手に迫る勢いを見せた辻本選手。富士での活躍が期待されます。さらに、SUGOは欠場したものの戦列に戻ったジュン クーパー選手、走るごとに成長を感じさせる大堀 佳祐選手がエントリーリストに名を連ね、いつにも増して接戦が予想されます。
■予選
富士のレースウィークは、天候がレースを大きく左右する事になりました。土、日曜日ともに時折雨が降る予報が出おり、予選が行われた10月5日(土)はお昼頃から降雨となり、午後3時前後に雨脚が強まります。予選直前には少し弱まったものの雨は降り続け、気温20℃、湿度99%という状況のなか、スケジュールどおり午後3時35分に30分間の予選がスタートしました。なお、「New MINI CPS」にエントリーしていた中村選手はマシントラブルのため出場しせず、翌日の決勝レースも欠場となりました。「New MINI JCW」は、山本選手、木村選手、いとう選手、そして少し離れて定村選手の順番でコースイン。2周目にいとう選手が2分16秒115を出し、3周目に山本選手が2分14秒604、木村選手が2分16秒192、定村選手が2分26秒219を記録し、本格的なアタックが始まります。
そして掲示されたタイムに目を見張ったのは4周目。山本選手がアタックし2分11秒766をマークしました。続く5周目には2分11秒314で自己ベストを更新。山本選手は6周を終えるといったんピットに戻ります。
山本選手を追ういとう選手と木村選手は、中盤まで2分13秒台で争っていましたが、木村選手が9周目に2分12秒317、いとう選手が10周目に2分12秒260を出します。しかし木村選手についてはこの9周目に走路外走行が認められたためタイムは選択されず、11周目に記録した2分12秒939が自己ベストとなりました。
また、今シーズンから「New MINI JCW」に参戦する定村選手は、ウェット路面に手こずりながらも周回ごとにタイムを縮め、最終アタックとなった13周目に2分18秒786をマークしています。
JCWマシンはタイヤの温まりが遅いようで、いとう選手、定村選手ともに2周目は2分20秒台。いとう選手、定村選手も一旦ピットに戻り、空気圧などのチェックをします。
こうしてポールポジションは山本選手が獲得。2番手 いとう選手、3番手 木村選手、4番手 定村選手という予選結果になりました。「New MINI CPS」も、公式予選がスタートすると一斉にコースインしました。すると2周目の最初のアタックで中澤選手が2分23秒753の好タイムをマーク。これに豆野選手が2分25秒284で続きますが、タイヤの温まり具合はまだまだの様子。ここからさらなるタイムアップを目指します。
中澤選手は4周目に2分21秒893、6周目に2分21秒686と自己ベストを更新していき、豆野選手も6周目に2分22秒770、7周目に2分22秒559とタイムを縮め、やはりこのふたりのポールポジション争いになるかと思われました。ここで周囲を驚かせたのが辻本選手です。6周目に2分23秒633をマークすると、8周目に2分22秒696、そして残り時間2分あまりとなった10周目に2分21秒540を記録し、トップに立ちました。中澤選手、豆野選手ともにまだ走行していましたが、このタイムを抜くことができません。さらにこちらも順調にタイムを上げてきていた大堀選手が、11周目に2分22秒090で豆野選手を抜いて3番手に浮上します。また、ジュン クーパー選手は12周目に2分25秒690、One chan選手は6周目に2分25秒817、NICK選手は3周目に2分36秒306の自己ベストを出しています。
こうしてポールポジションは辻本選手が獲得し、2番手 中澤選手、3番手 大堀選手、4番手 豆野選手、5番手 ジュン クーパー選手、6番手 One chan選手、7番手 NICK選手という予選結果になりました。
■決勝レース1(第9戦)
前日に続いて降雨を考慮しなければならない天候となったラウンド5 富士の2日目。決勝2レースが行われる6日(日)は朝から降ったりやんだりの天気で、午前中に行われる決勝レース1はウェットコンディションとなりました。レース直前の気温は20℃、路温20℃、湿度100%。雨はそれほど強く降るわけではなく霧雨のような状態。途中から路面がしだいに乾いていく可能性もあります。10時25分にフォーメーションラップがはじまり、各車メインストレートに戻ってくると、「New MINI JCW」2番グリッドのいとう選手がグリッドにつかずピットに移動。これはマシンのエンジンの油圧警告ランプが点灯し、大事を取りチェックを行ったためで、大きな問題はなかったもののいとう選手はピットスタートとなり、最後尾からの追い上げを余儀なくされました。
そして10時30分、「MINI CHALLENGE JAPAN」ラウンド5 決勝レース1が幕を開けます。「New MINI JCW」は、ポールポジションの山本選手が余裕をもってスタート決め、確実にポールショット。その後方から木村選手が追い上げを期し、さらに定村選手が続きます。ピットスタートのいとう選手も、予期せぬビハインドを払拭するかのように追い上げを図ります。
そして1周目は、1位 山本選手、2位 木村選手、3位 いとう選手、4位 定村選手の順位でメインスタンド前に戻ってきました。いとう選手がわずか0.7秒のビハインドで、木村選手を追いかけますが、上位2台はやはり速く、少しずついとう選手と定村選手を離していきます。そして1周目は山本選手、木村選手、定村選手、いとう選手の順番でメインスタンド前へ戻ってきます。ところが2周目に入ったところで他のマシンがアクシデントに見舞われ、3周目からセーフティカーが導入されました。先頭から大きく離されていたいとう選手ですが、これにより順位は変わらないもののタイム差がかなり縮まり、上位をうかがうこともできそうです。
そして5周目に入るタイミングでリスタートが切られましたが、直後の第1コーナーで山本選手にアウトから並びかけた木村選手がそのままコースアウト。すでに3位へ浮上していたいとう選手の前になんとか出ることができましたが、ここからいとう選手が前をいく木村選手にプレッシャーをかけ、続く7周目の第1コーナーへの飛び込みでいとう選手が木村選手をかわし2位にポジションアップしました。
その後、いとう選手は木村選手を引き離し、トップを走る山本選手に迫る勢い。それでも山本選手が先頭を譲らず、みごとポール・トゥ・ウィンを飾りました。2位は最後尾から追い上げたいとう選手が僅差で入り、3位が木村選手、4位が定村選手という結果になりました。
なおファステストラップは、いとう選手が7周目にマークした2分11秒850でした。
雨中の戦い方の難しさを印象づけた「New MINI JPS」のバトルでしたが、「New MINI CPS」も同様でした。スタートで素晴らしいダッシュを決めたのは中澤選手と豆野選手。さらに大堀選手もうまくスタートを決めて、第1コーナーには中澤選手、豆野選手、大堀選手の順で飛び込み、その集団のすぐ後ろに辻本選手が続きます。さらにコカコーラコーナー手前で大堀選手が2位に順位を上げ、このあとも水しぶきを上げながら激しいバトルが続きました。
そして1周目は、中澤選手、大堀選手、豆野選手、辻本選手、ジュン クーパー選手、One chan選手、NICKS選手の順番でホームストレートに戻ってきました。
ポールポジションの豆野選手はトップをキープしますが、大堀選手が2位へジャンプアップ。3位に中澤選手がつき、2番グリッドだった中村選手は4位へ後退しました。
その後、アドバンコーナーで中澤選手が大堀選手をかわし2位へ浮上。さらに中村選手は大堀選手をとらえ3位へ。1周目はトップが豆野選手、2位 中澤選手、3位 中村選手、4位 大堀選手、さらに5位 ジュン クーパー選手、6位 One chan選手、7位 吉田 一球選手、8位 菊池 秀樹選手という順位でホームストレートを通過しました。
しかしその直後、第1コーナーで辻本選手とジュン クーパー選手が接触。その時点では2台ともにレースを続けましたが、辻本選手は13コーナーでマシンを停めリタイヤとなりました。これによりセーフティカーが導入され、5周目に入るところでレースを再開。雨がやみ、少しずつコースが乾いていく中で順位は変わらず、中澤選手がトップでチェッカーフラッグを受けました。そして2位は大堀選手、3位 豆野選手、5位 One chan選手、6位 NICK選手という結果になりました。なおファステストラップは、中澤選手が6周目にマークした2分22秒546でした。
■決勝レース2(第10戦)
「MINI CHALLENGE JAPAN」は、1デイ2レースというのも大きな特徴です。決勝レース1の途中から雨が上がり、午後も天気は回復傾向で、路面はところどころ濡れている場所もありますが、決勝レース2はほぼドライコンディションで臨むことができそうです。
レーススタートは午後1時55分の予定で、直前の気温は23℃、路面温度は31℃と午前からかなり上昇しました。これにより「New MINI JCW」の各マシンは、全車スリックタイヤを選択しました。「MINI CHALLENGE JAPAN」の決勝レース2は、「リバースグリッド方式」で行われます。決勝レース1の結果をもとに上位60%の順位が逆さまになるので、4台が出場する「New MINI JCW」は、4×0.6=2.4で上位2台が入れ替わります。これによりポールポジションにはいとう選手がつき、2番手が決勝レース1で優勝した山本選手、3番手 木村選手、4番手 定村選手の順番でグリッドに並ぶことになりました。
午後1時50分過ぎに予定通りフォーメーションラップがスタート。決勝レース2はローリングスタートで行われますので、先導車がピットインすると隊列を保ったまま加速し、各車第1コーナーへ飛び込んでいきました。
するとポールポジションのいとう選手加藤選手がインを押さえトップをキープ。山本選手、木村選手、定村選手と続きます。しかし、1周目に先頭で戻ってきたのは山本選手でした。いとう選手は3位に後退し、2位に木村選手、そして4位が定村選手というオーダーとなりました。
しかし、いとう選手はすぐさま木村選手にプレッシャーをかけ隙あらば前へというアグレッシブな姿勢で攻め続けました。そして4周目には2位へ順位を上げましたが、山本選手にはなかなか追いつけません。山本選手は完全にひとり旅となり、最終的には12周を走り10秒近い差をつけて2連勝を飾りました。さて、「New MINI CPS」は、「リバースグリッド方式」により7×0.6=4.2で、上位4台が決勝レース1の順位から入れ替わります。これによりポールポジションはジュン クーパー選手、2番手 豆野選手、3番手 大堀選手、4番手 中澤選手、5番手 One chan選手、6番手 NICK選手、7番手 辻本選手という順番でグリッドに並びました。
スタート直後第1コーナーへ最初に滑り込んだのは、やはりポールポジションのジュン クーパー選手。さらに豆野選手、中澤選手、大堀選手、One chan選手、辻本選手、NICK選手と続きました。そしてメインスタンド前に戻ってきたときにも、ジュン クーパー選手がトップを守っていましたが、中澤選手が2位へポジションアップし前へ出る隙をうかがいます。そして2周目に早くも中澤選手がトップに立ち、レースの主導権を握りました。
3周目には大堀選手が2位へ順位を上げまずが、4周目に豆野選手が再び抜き返し2位へ。その間にも中澤選手は後続との差を広げ、最終的には11周を走り2位の豆野選手に6秒以上の差をつけて優勝。ラウンド5 富士にて2連勝を達成。3位は大堀選手、4位 ジュン クーパー選手、5位 辻本選手、6位 One chan選手、7位 ONICK選手という結果になりました。
なおファステストラップは、中澤選手が3周目にマークした2分8秒575でした。
MINI CHALLENGE JAPAN.2024シーズンは、モビリティリゾートもてぎで開催される最終ラウンドを残すのみとなりました。最後まで「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご声援をお送りください。
「BMW & MINI Racing.2024」最終ラウンドの日程は以下の通り。
Round.6
第11戦/第12戦 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)予選:11月23日(土)、決勝:11月24日(日)