Race Report- 2024 Round.5 FUJI SPEEDWAY

RACE REPORT

2024 SEASON. Round.5
FUJI SPEEDWAY

Race Report —–Round.5 FUJI SPEEDWAY

  • M2 CS Racing Series
  • MINI CHALLENGE JAPAN

【M2 CS Racing】Round.5 レースレポート

華やかでスタイリッシュ、なおかつ本気のバトルを前にして大興奮のワンメイクレース「BMW & MINI Racing.2024 Rd 5 at FUJI SPEEDWAY」が、2024年10月5(土)、6日(日)の2日間にわたって、静岡県の富士スピードウェイで行われました。
今年で3シーズン目となる「BMW & MINI Racing」は、「M2 CS Racing Series」と「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催され、6ラウンド、12戦で競われる今シーズンは、全ラウンドとも1日目に予選、2日目に2回の決勝レースを行うスケジュールで開催されます。

2022年よりスタートした「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、よりスタイリッシュ、そしてスポーツ・ラグジュアリーな大会として開催されています。1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」のほか、決勝レース2は決勝レース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用。ワンメイクレースならではの接戦をさらにヒートアップさせるレースフォーマットが採用され見どころ満載となっていますが、「M2 CS Racing Series」は「サクセス・ハンディ制」を採っているのも大きな特徴です。

この「サクセス・ハンディ制」は、優勝すると次のラウンドからマシンの出力調整が行われるもの。BMW M2 CS Racingのデフォルトの出力は450馬力ですが、優勝すると次のラウンドは420馬へと、優勝したラウンド数によって段階的に出力が絞られます。また、国内トップカテゴリーで確かな実績を残しているドライバーは、規定により「プラチナ・ドライバー」および「エキスパート・ドライバー」と認定され、「プラチナ・ドライバー」はマシンの出力が450馬力から365馬力へと2段階抑えられ、「エキスパート・ドライバー」は420馬力へと抑えられた状態からの参戦となります。なお今シーズンはスタート方式に変更があり、コースによって決勝レース2のみローリングスタートで行われることになり、ラウンド5 富士スピードウェイにおいてもこれが適用されます。

さて、ラウンド1の舞台となる富士スピードウェイは、メインスタンド前に約1.5kmロングストレートをレイアウトした高速コースで、市販車をベースとしたマシンによるワンメイクレースにおいても、200km/hを優に超えるスピードでホームストレートを駆け抜けます。また、長いストレート直後の第1コーナー(TGRコーナー)はオーバーテイクの最大のポイントとなり、各マシンのライン取りやブレーキング勝負などの駆け引きが見どころ。このほかにも迫力あるバトルが繰り広げられるコーナーが数多くレイアウトされ、観戦者を楽しませてくれます。

さて、ラウンド5 富士スピードウェイのエントリーは以下の通りです。

【M2 CS Racing Series.2024 Round.5のエントリーリスト】

25 田中 瑞起 TECH-M eWeLL M2 CS Racing
46 髙橋 克彦 Elbe BMW M2 CS Racing
47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing
50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M
55 石井 一輝 DGMS M2 CS Racing
60 阿部 良太 Abe Motors M2 CS Racing
70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M
710 加藤 潤平 Starfield M2 CS Racing

3ラウンドを終えたところでポイントリーダーは片山 剛選手でしたが、ラウンド4 SUGOでポールポジション獲得&2連勝を果たした田中 瑞起選手がトップへ。このまま田中選手がシリーズチャンピオンへの道を突き進むのか。それとも、片山選手をはじめ、神頭 政志選手、石井 一輝選手らが立ちはだかるのか。富士の2レースは、シリーズ終盤のポイント争いにおいてとても重要なレースとなります。また、ラウンド5 富士では、初戦から速さを印象づけていた星野 雅空選手が欠場し、所属するチームのStarfieldからは、加藤 潤平選手がエントリーしました。加藤選手は実績のあるキスパート・ドライバーと認定され、パワーが420馬力に絞られたマシンでの出場となります。なおラウンド5 富士においては加藤選手のほか、田中選手と石井選手が420馬力のマシンで挑むことになります。

■決勝レース1(第9戦)

 

決勝2レースが行われる6日(日)は朝から降ったりやんだりの天気で、午前中に行われる決勝レース1はウェットコンディションとなりました。レース直前の気温は20℃、路温20℃、湿度100%。雨はそれほど強く降るわけではなく霧雨のような状態。途中から路面がしだいに乾いていく可能性が十分にあります。10時25分にフォーメーションラップがはじまり、各車メインストレートに戻ってくると、グリッドにつきます。そして10時30分、「M2 CS Racing」ラウンド5 決勝レース1が幕を開けました。まずはポールポジションの石井選手が確実にスタートを決め、その後方に田中選手、片山選手、加藤選手、神頭選手、阿部選手、舟越選手、高橋選手と続き、第1コーナーを抜けていきます。大きく水しぶきを上げ走行しますが、アクシデントはなくスムーズな周回を重ね、1周目は2番手が加藤選手に入れ替わったものの、大きな順位の変動はなくメインスタンド前に戻ってきました。すると他のマシンのアクシデントによって3周目からセーフティカーが導入され、5周目に入るところでリスタートが切られました。クリーンなスタートとなりましたが、直後の台コーナーでオーバーランするマシンが続出。3位を走行中でアウトから仕掛けた加藤選手が大きく逸れ、それにつられるかのように石井選手、田中選手、片山選手もコースアウトしてしまいました。片山選手以外はダメージがないようで、すぐにコースへ復帰。石井選手はなんとかトップを守りましたが、これにより神頭選手が2位に、阿部選手が3位、舟越選手が4位へとジャンプアップ。5位 加藤選手、6位 高橋選手、7位 田中選手という順位へ入れ替わりました。一方、片山選手はこのあとにリタイヤとなりました。その後は加藤選手がひとつ順位を上げたものの上位に変動はなく、石井選手が後続に4秒以上の差をつけて優勝。2位、3位、4位争いは熾烈でしたが、2位 神頭選手、3位 阿部選手、4位 加藤選手となり、5位 舟越選手、6位 高橋選手、7位 田中選手と続きました。

なおファステストラップは、加藤選手が8周目にマークした2分5秒256でした。

 

■決勝レース2(第10戦)

 

決勝レース1の途中から雨が上がり、午後も天気は回復傾向。路面はところどころ濡れている場所もありますが、決勝レース2はほぼドライコンディションで臨むことができそうです。レーススタートは午後1時55分の予定で、直前の気温は23℃、路面温度は31℃と午前からかなり上昇しています。これにより「M2 CS Racing」の各マシンは、全車スリックタイヤを選択しました。

「M2 CS Racing」の決勝レース2は、「リバースグリッド方式」で行われます。上位の60%の順位が逆さまになるので、8台出場のこのレースは、8×0.6=4.8ということで、上位4台が入れ替わります。これによりポールポジションには加藤選手がつき、2番手 阿部選手、3番手 神頭選手、そして4番手が決勝レース1で優勝した石井選手、5番手 舟越選手、6番手 高橋選手、7番手 田中選手、8番手 片山選手という順番でグリッドに並びました。

午後1時50分過ぎに予定通りフォーメーションラップがスタート。先導車がピットインすると、きれいに隊列を保ったままスムーズにローリングスタートが切られました。第1コーナーへの進入では、しっかりと加藤選手がトップをキープ。阿部選手もいいスタートを切りましたが、インから神頭選手が抜きにかかります。続いて石井選手、舟越選手、高橋選手、田中選手、片山選手と、グリッド順の通りに第1コーナーを抜けていきました。加藤選手が一気に逃げるかと思われましたが、神頭選手がしっかりと追走し独走を許しません。さらにヘアピンコーナーではすでに3位へ順位を上げていた石井選手も徐々に差を詰めていきます。そして1周目は、加藤選手、神頭選手、石井選手、阿部選手、舟越選手、田中選手、片山選手、高橋選手の順でメインストレートを駆け抜けていきました。加藤選手、神頭選手、石井選手という3番手までの順位に変動はありませんでしたが、中盤にかけて片山選手が躍進。2周目に6位、4周目に5位、7周目に4位と着々と順位を上げていきました。さらに素晴らしい走りを披露したのは、加藤選手を追走していた神頭選手です。8周目に入った第1コーナーで加藤選手を捉え、ついにトップを奪取。その後はしっかりとトップを守ります。一方、最終周となる12周目には石井選手が加藤選手をかわし2位へ順位を上げレースは終了。しかし、石井選手には加藤選手と接触があったことなどによって、10秒加算のペナルティが課されました。

こうして、決勝レース2は神頭選手が優勝。2位は加藤選手、3位が石井選手となり4位 田中選手、5位 舟越選手、6位 阿部選手、7位 高橋選手、8位 片山選手という結果になりました。なおファステストラップは、神頭選選手が6周目にマークした1分50秒871でした。

M2 CS Racing Series.2024シーズンは、モビリティリゾートもてぎで開催される最終ラウンドを残すのみとなりました。最後まで「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご声援をお送りください。

 

「BMW & MINI Racing.2024」最終ラウンドの日程は以下の通り。

 

Round.6

第11戦/第12戦 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)

予選:11月23日(土)、決勝:11月24日(日)

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