Race Report- 2024 Round.3 OKAYAMA International Circuit

RACE REPORT

2024 SEASON. Round.3
OKAYAMA International Circuit

Race Report —–Round.3 OKAYAMA International Circuit

  • M2 CS Racing Series
  • MINI CHALLENGE JAPAN

【M2 CS Racing】Round.3 レースレポート

「BMW & MINI Racing.2024 Round.3 OKAYAMA International Circuit. Supported by Elbe BMW」が、2024年6月29(土)、30日(日)の2日間にわたり、岡山県の岡山国際サーキットで行われました。

今年で3年目となる「BMW & MINI Racing」は、「MINI CHALLENGE JAPAN」と「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催され、今シーズンは全ラウンドとも1日目に予選、2回の決勝レースを2日目に行うスケジュールで開催されます。

2022年よりスタートした「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、よりスタイリッシュ、そしてスポーツ・ラグジュアリーな大会として開催されています。

1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」のほか、決勝レース2は決勝レース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用。ワンメイクレースならではの接戦をさらにヒートアップさせるレースフォーマットが採用され見どころ満載となっていますが、「M2 CS Racing Series」は「サクセス・ハンディ制」を採っているのも大きな特徴です。

この「サクセス・ハンディ制」は、優勝すると次のラウンドからマシンの出力調整が行われるもの。BMW M2 CS Racingのデフォルトの出力は450馬力ですが、優勝すると次のラウンドは420馬力に、2ラウンドで優勝すると次戦は365馬力へと、優勝したラウンド数によって段階的に出力が絞られます。

また、国内トップカテゴリーで確かな実績を残しているドライバーは、規定により「プラチナ・ドライバー」および「エキスパート・ドライバー」と認定され、「プラチナ・ドライバー」はマシンの出力が450馬力から365馬力へと2段階抑えられ、「エキスパート・ドライバー」は420馬力へと抑えられた状態からの参戦となります。

なお今シーズンはスタート方式に変更があり、決勝レース2のみローリングスタートで行われることになりました。

ラウンド2の舞台となる岡山国際サーキットは、1周およそ3.7km。600mほどのメインストレートとおよそ700mのバックストレートをつなぐ、大小13のコーナーからなるテクニカルなレイアウトを持ち、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコースです。ちなみに各コーナーへ往年のレーシングドライバーの名前が冠されているのもこのサーキットの特徴です。

【M2 CS Racing Series.2024 Round.3のエントリーリスト】

9 片野田 洋介 YZ M2 CS RACING

25 田中 瑞起 TECH-M eWeLL M2 CS Racing

46 髙橋 克彦 Elbe BMW M2 CS Racing

47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing

50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M

55 東風谷 高史 DGMS M2 CS Racing

60 阿部 良太 Abe Motors M2 CS Racing

70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M

710 星野 雅空 Starfield M2 CS Racing

 

これまでの2ラウンドを振り返ると、第1戦 神頭選手、第2戦 星野選手、第3戦 石井選手、第4戦 田中選手と、すべてトップチェッカーを受けた選手が異なるという大混戦。前半戦最後のレースとなる岡山ラウンドは、今後の展開を見通す上でも重要な戦いに位置づけられます。

前述の通りM2 CS Racingでは、サクセス・ハンディ制を採用しており、優勝すると次のレースからマシンのパワーが450馬力から420馬力へと絞られます。ラウンド3岡山では、神頭選手、田中選手が420馬力での出場となります。

第2戦の覇者、星野選手もサクセス・ハンディ制に該当しますが、予選時のみパワーステックによるマシンの出力調整にトラブルがあったため、450馬力のままで出場。2日目の決勝レースにはレギュレーション通りの420馬力で臨みました。なお、石井選手に代わって出場する東風谷選手は、実績のあるエキスパートドライバーに認定されているため、420馬力での出場となります。

一方、前ラウンドに初出場を果たした髙橋克彦選手は、Elbe Racingを立ち上げたBMWの正規ディーラー、エルベオートの代表。岡山サーキットでは、2レースともしっかり完走することを目指して何度も練習走行を重ねてきたとのこと。

また、岡山ラウンドは、エルベオートが手厚くサポートし、ピットツアーやパレードランも実施するなど、たくさんのお客さまが来場。高橋選手も大きな声援を受けていました。

■予選

 

岡山ラウンドは天候がやや不安定で、29日はくもりでしたが、公式予選直前には気温が27〜28℃ほどで湿度70%近く。かなり蒸し暑くなり、路面温度が40℃を超えたコースコンディションのなか、午後3時52分に15分間の公式予選がスタートしました。

田中選手が先頭でコースインし、片山選手、高橋選手、星野選手、阿部選手、片野田選手、舟越選手、東風谷選手の順で続きました。神頭選手はマシントラブルで出走することができず、公式予選は欠場となりました。

コースレコードは昨年近藤翼選手がマークした1分39秒331ですが、2周目には舟越選手が1分42秒898を出し、各車次第にペースが上がってきます。そして3周目には、片山選手が1分39秒969と早くも39秒台へと突入。東風谷選手が1分39秒995とこれを追いかけます。

さらに4周目に入ると、東風谷選手が1分39秒732と自身のタイムを塗り替え全体でもトップに躍り出ました。また4周目には、星野選手が1分41秒454、高橋選手が1分43秒949とそれぞれ自己ベストをマークしました。

しかしここでトップタイム争いは終わりませんでした。片山選手が5周目に1分39秒684を記録し東風谷選手を逆転。以降、田中選手が6周目に1分39秒882を出したものの上位ふたりには届かず、片野田選手が同じく6周目に1分42秒002、阿部選手が7周目に1分43秒001を出してタイムが出揃いました。

こうして、片山選手が初のポールポジションを獲得。2番手 東風谷選手、3番手 田中選手、4番手 星野選手、5番手 舟越選手、6番手 片野田選手、7番手 阿部選手、8番手 高橋選手、予選を走ることができなかった神頭選手は最後尾からのスタートとなりました。

 

■決勝レース1(第5戦)

 

ラウンド3の2日目。いよいよ決勝2レースが行われます。気温24℃、湿度90%を超え、前日の予選にも増して蒸し暑い天候。そして早朝からいつ降雨があってもおかしくないような空模様で、決勝レース1直前の午前10時過ぎには雨がコースを塗らしました。そのためウェット宣言が出され、「M2 CS Racing」決勝レース1はレインタイヤの選択も可能になりました。

しかしスタート予定時刻の11時に近づくと雨はやみ、路面が乾きはじめます。午後になるまでは降雨はないという天気予報もあってか、舟越選手と高橋選手はレインタイヤを装着しましたが、そのほか7台のマシンはスリックタイヤでレースに臨みました。

そして午前11時5分、レースがスタート。ポールポジションの片山選手がスムーズに飛び出しポールショット。その後ろに東風谷選手、舟越選手、星野選手と続き、田中選手は5番手へ後退。さらに阿部選手、片野田選手、高橋選手、神頭選手と第1コーナーをクリアしていきました。

しかし2位を走る東風谷選手は序盤から片山選手にプレッシャーをかけ、前へ出る隙をうかがいます。さらにこの2台に星野選手と田中選手が迫り、4台の争いが続き、1周目は、トップ 片山選手、2位 東風谷選手、3位 星野選手、4位 田中選手、5位 舟越選手、6位 阿部選手、7位 片野田選手、8位 高橋選手、9位 神頭選手の順でコントロールラインを通過します。

そして2周目に入った第1コーナーで、2位の東風谷選手がアウトから仕掛け、ついに片山選手の前へ出ました。ところがその直後、リボルバーコーナーで他の車両が接触したことによりセーフティカーが導入され、5周目にようやくレースが再開。すると上位6台の順位は変わりませんでしたが、最後尾を走っていた神頭選手が7位に浮上します。

以降は7周目に阿部選手が5位へ、8周目に神頭選手が6位へ、9周目に田中選手が3位へ順位を上げ、レースは12周を終えたところで終了。東風谷選手が2周目からしっかりとトップを守りきり、初出場初優勝を飾りました。そして2位 片山選手、3位 田中選手、4位 星野選手、5位 阿部選手、6位 神頭選手、7位 片野田選手、8位 舟越選手、9位 高橋選手という結果となりました。

なおファステストラップは、田中選手が10周目にマークした1分41秒266でした。

 

■決勝レース2(第6戦)

 

ラウンド3岡山の2レース目は、午後3時スタート予定で、直前の気温は25℃、湿度90%以上と午前中と大きく変わりません。午前同様に雨雲の行方も気になるところで、今回もウェット宣言がなされ、各チームともレインタイヤの選択が可能になりました。

タイヤの選択についてはグリッドに並んでも車両の横に交換のためのタイヤを用意するチームがあり、直前までそれぞれ頭を悩ませた様子。グリッドウォークの間にもパラパラと雨粒が落ち始め、急遽スリックタイヤからレインタイヤへ交換する車両もありました。

最終的には田中選手、高橋選手、阿部選手、片山選手がレインタイヤを装着。そして片野田選手、舟越選手、神頭選手、東風谷選手、星野選手はスリックタイヤをチョイス。そしてこの選択が、レースの行方を大きく左右することになります。

さて、今シーズンから「M2 CS Racing」の決勝レース2は、コースによってローリングスタートで行われますが、岡山国際サーキットもそのひとつです。そして、決勝レース2は「リバースグリッド方式」で行われ、上位の60%の順位が逆さまになるので、9台出場のこのレースは、9×0.6=5.4で上位5台が入れ替わります。

これによりポールポジションは阿部選手、2番手が星野選手、3番手は田中選手、4番手 片山選手、そして5番手が決勝レース1で優勝した東風谷選手、6番手 神頭選手、7番手 片野田選手、8番手 舟越選手、9番手 高橋選手という順番でグリッドに並ぶことになりました。

フォーメーションラップは午後3時ちょうどに開始。そしてホームストレートに戻ってくるとローリングスタートにより、3時3分に決勝レース2の幕が切って落とされました。すると、ポールポジションの阿部選手がトップを守りますが、すぐ後方に田中選手、そしてアウト側から星野選手と片山選手が迫ります。そして星野選手がウィリアムズコーナーでトップに立ち、1周目中盤には片山選手、田中選手、東風谷選手、神頭選手がこれに続きました。

1周目は、トップが星野選手、2位 片山選手、3位 東風谷選手、4位 田中選手、5位 神頭選手、6位 阿部選手、7位 舟越選手、8位 片野田選手、9位 高橋選選手の順でメインスタンド前に戻ってきました。

1周目で3位まで順位を上げた東風谷選手は、2周目に片山選手を抜いて2位へ。この時点では星野選手との差は3秒以上ありましたが、周回を重ねるごとに間隔を詰め、7周目には2台の差が0.5秒ほどまで縮まります。そして8周目のダブルヘアピンで星野選手のインを差し、ついにトップへ躍り出ました。

東風谷選手はその後も少しずつ後続を引き離し、13周を終え星野選手に4秒近い差をつけて2連勝を飾りました。3位には神頭選手が入り、4位 舟越選手、5位 片野田選手、6位 片山選手、7位 田中選手、8位 阿部選手、9位 高橋選手という結果になりました。

なお、ファステストラップは、東風谷選手が10周目にマークした1分43秒032でした。

 

M2 CS Racing Series.2024シーズンは、ラウンド3 岡山国際サーキットに続き、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイと各地を転戦。そして最終ラウンドはモビリティリゾートもてぎが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

Round.4以降の「BMW & MINI Racing.2024」のレースカレンダーは以下の通り。

 

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:7月20日(土)、決勝:7月21日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月5日(土)、決勝:10月6日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)

予選:11月23日(土)、決勝:11月24日(日)

【MINI CHALLENGE JAPAN】Round.3レースレポート

2024年6月29(土)、30日(日)の2日間にわたって、「「BMW & MINI Racing.2024 Round.3 OKAYAMA International Circuit. Supported by Elbe BMW」が、岡山県の岡山国際サーキットで開催されました。

今年で3年目となる「BMW & MINI Racing」は、「MINI CHALLENGE JAPAN」と「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催され、今シーズンは全ラウンドとも1日目に予選、2日目に2回の決勝レースを行うスケジュールで開催されます。

「MINI CHALLENGE JAPAN」は英国発祥のNew MINIだけのワンメイクレースです。レース専用に開発された車両で競う「New MINI JCW」と、ミニ クーパーS 3ドアのナンバー付き車両による「New MINI CPS」の2クラスが設けられています。

「New MINI JCW」、「New MINI CPS」ともにワンメイクレースならではのバトルが注目ですが、熱戦をさらに盛り上げるスパイスとなっているのがユニークなレースフォーマット。各ラウンドとも1日に2戦を行う「1デイ2レース」で競われるほか、レース2ではレース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用しています。

なお今シーズンはレギュレーションに2つの大きな変更がありました。ひとつめはスタート方式で、決勝レース2のみローリングスタートで行われることになりました。

そしてふたつめはドラオバー・ハンディ制です。国内トップカテゴリーで確かな実績を残しているドライバーは、規定により「プラチナ・ドライバー」および「エキスパート・ドライバー」と認定され、「プラチナ・ドライバー」は指定される最低重量よりも50kg重いハンディが課され、「エキスパート・ドライバー」は30kg重いハンディが課されます。そして今年は「New MINI JCW」の木村 建登選手が「エキスパート・ドライバー」に認定されています。

ラウンド2の舞台となる岡山国際サーキットは、1周およそ3.7km。600mほどのメインストレートとおよそ700mのバックストレートをつなぐ、大小13のコーナーからなるテクニカルなレイアウトを持ち、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコースです。ちなみに各コーナーへ往年のレーシングドライバーの名前が冠されているのもこのサーキットの特徴です。

【MINI CHALLENGE JAPAN.2024 Round.3のエントリーリスト】

<New MINI JCW>

1 木村 建登 TEAM QUETTA F56JCW EVO

3 いとう りな SYCG Racing MINI津/四日市 F56JCW

16 嘉納 健二 ORJ・PETRONAS・IDI・RH坂井 MINI

36 定村 吉高 sam’s RACING CIZ F56 JCW EVO

500 山本 聖渚 TEAM 5ZIGEN F56JCW

 

<New MINI CPS>

7 豆野 天星 EPM Racing F56CPS

31 中澤 卓也 EPM Racing IDI アウティスタ F56CPS

38 中村 進 Shooting Star F56CPS

73 ジュン クーパー JUN COOPER MINI F56CPS

 

「New MINI JCW」は、ラウンド1、ラウンド2と戦ってきた4人に加え、昨年岡山ラウンドに参戦した嘉納選手が出場。岡山国際サーキットをホームコースとしているだけに、どのような結果を残すことができるか、興味深いところです。

「New MINI CPS」は、ラウンド2で2連勝を飾った中澤選手に、同じチームながら良きライバルでもある豆野選手をはじめとして、腕に覚えのある3人のドライバーがどう挑むのかに注目が集まります。

■予選

 

公式予選は雲が垂れ込めたどんよりとした空模様。直前には気温27〜28℃ほど、湿度70%近くとかなり蒸し暑くなり、路面温度が40℃を超えたコースコンディションのなか、午後4時7分に15分間のアタックがスタートしました。

「New MINI JCW」は、いとう選手、木村選手、定村選手、嘉納選手、山本選手の順でコースイン。いとう選手はいったんピットインし車両のチェックを行いましたが、ほかの4台はそのままコースに残り、徐々にペースを上げていきます。

「New MINI JCW」のコースレコードは1分43秒579ですが、2周目に入ると木村選手が1分45秒675でコントロールラインを通過。3周目に木村選手が1分45秒280、山本選手が1分45秒367を出しますが、まだタイヤの温まり具合をみているようです。

そうしていよいよ4周目に木村選手がアタック。1分44秒951をマークし、そのままピットに戻りました。4周目には山本選手もタイムを縮めましたが、1分45秒061と木村選手には届きません。また、この周には嘉納選手が1分48秒462の自己ベストをマークし、この時点で3番手につけます。

山本選手はもう一度アタックしましたが、自己ベストをマークしたものの1分45秒046と45秒を切れずにアタック終了。また、いとう選手は5周目に1分45秒745を記録し、定村選手は6周目に1分54秒785の自己ベストを出しました。

こうして、「New MINI JCW」の公式予選では、木村選手がポールポジションを獲得。2番手 山本選手、3番手 いとう選手、4番手 嘉納選手、5番手 定村選手という結果になりました。

一方、「New MINI CPS」はジュン クーパー選手、中村選手、豆野選手、中澤選手の順番でコースインしました。「New MINI CPS」のコースレコードは1分52秒470ですが、2周目にジュン クーパー選手が本格的にアタックし1分55秒076をマーク。3周目も走行しましたがこれを上回ることなく、そのままピットに戻ります。

多くの選手は3周目に照準を合わせていたようで、中澤選手が1分55秒171、豆野選手が1分55秒375、そして中村選手が1分56秒061を出しましたが、ジュン クーパー選手のタイムを上回ることはできませんでした。

これにより「New MINI CPS」の公式予選では初めてジュン クーパー選手がポールポジションを獲得。続いて2番手 中澤選手、3番手 豆野選手、4番手 中村選手という結果になりました。

 

■決勝レース1(第5戦)

 

7月15日、ラウンド3岡山の決勝2レースがいよいよ行われます。気温24℃、湿度90%を超え、前日の予選より蒸し暑くなりました。しかも早朝からいつ降雨があってもおかしくないような空模様で、決勝レース1 直前の午前10時過ぎには雨がコースを塗らします。そのためウェット宣言が出され、「New MINI JCW」決勝レース1はレインタイヤの選択も可能になりました。

ピットは一気に慌ただしさを増しましたが、スタート予定時刻の11時に近づくと雨はやみ、路面が乾きはじめます。午後になるまでは降雨はないという天気予報もあってか、「New MINI JCW」の5台のマシンはすべてスリックタイヤでレースに臨みました。

そして午前11時5分、レースがスタート。

素晴らしいダッシュを決めた木村選手がインに切り込みつつトップを守ると、そのまま第1コーナーへ。しかしすぐ後ろの山本選手がアウト側から抜きにかかり一気に前へ出て先頭に立ちました。そして木村選手のすぐ後ろにいとう選手、嘉納選手、少し離れて定村選手と続きます。

山本選手は後続をどんどん引き離し、木村選手、いとう選手、嘉納選手は激しい2番手争いを繰り広げます。そんなバトルのなか、いとう選手と嘉納選手が接触し、いとう選手は一時5位へと後退。さらに嘉納選手はマシンのダメージによりピットインを余儀なくされ、そのままリタイヤとなりました。

このアクシデントにより2周目に入った直後にセーフティカーが導入され、4周を終え5周目に入ったところでレースが再開。その後は山本選手が木村選手との間に2〜3秒のリードを保ち、12周を走行して優勝。2位は木村選手、3位はいとう選手、4位は定村選手という結果となりました。

なお、ファステストラップは、木村選手が11周目にマークした1分46秒060でした。

さて、「New MINI CPS」は、ポールポジションのジュン クーパー選手を中澤選手がかわすと、第1コーナーでトップに立ちました。さらに豆野選手も追い上げ、1周目はトップが中澤選手、2位が豆野選手、そして3位がジュン クーパー選手、4位が中村選手という順位でコントロールラインを通過しました。

そして、前述の通り「New MINI JCW」のマシンのアクシデントにより2周目から4周目にかけてセーフティカーが導入されます。レースが再開されてからは、中澤選手と豆野選手が後続を次第に引き離し、両者は1秒前後の差のまま順位は変わらずレースが進みます。最終的は11周を走り終え、2.6秒以上の差をつけて中澤選手が最初にチェッカーフラッグを受け、2位 豆野選手、3位 ジュン クーパー選手、4位 中村選手という結果になりました。

ファステストラップは、中澤選手が9周目にマークした1分55秒803でした。

 

■決勝レース2(第6戦)

 

決勝レース2は、午後3時スタート予定。気温25℃、湿度90%以上と午前中と大きく変わらない気候でしたが、雨雲の行方が気になるところです。今回もウェット宣言がなされ、各チームともレインタイヤの選択が可能になりました。

タイヤの選択についてはグリッドに並んでも車両の横に交換のためのタイヤを用意するチームもあり、直前までそれぞれ頭を悩ませた様子。グリッドウォークの間にもパラパラと雨粒が落ち始め、「New MINI JCW」のマシンは全車レインタイヤを装着して決勝レース2に臨みました。

さて、今シーズンから「MINI CHALLENGE JAPAN」の決勝レース2は、コースによってローリングスタートで行われますが、岡山国際サーキットもそのひとつです。そして、決勝レース2は「リバースグリッド方式」で行われ、上位の60%の順位が逆さまになるので、5台出場のこのレースは、5×0.6=3で上位3台が入れ替わります。

これによりポールポジションはいとう選手、2番手が木村選手、3番手は決勝レース1で優勝した山本選手、4番手 定村選手、5番手 嘉納選手の順番でグリッドに並ぶことになりました。

午後3時ちょうどにフォーメーションラップ開始。そしてホームストレートに戻ってくるとローリングスタートにより、3時3分に決勝レース2の幕が切って落とされました。第1コーナー通過後もポールポジションのいとう選手がなんとかトップを守りますが、後ろには山本選手がぴたりと貼りつき少し離れて木村選手、嘉納選手、定村選手と続きます。

そして、ホームストレートに戻ってくるときには山本選手がいとう選手をかわしてトップに浮上。1位 山本選手、2位 いとう選手、3位 木村選手、4位 嘉納選手、5位 定村選手の順でコントロールラインを通過しました。

山本選手はこのまま後続を引き離したいところでしたが、ここでいとう選手が食らいつきます。6周、7周目にはぴたりと後ろにつき、ついに8周目には山本選手を捉え、先頭に立ちました。その後10周目には木村選手が2位へポジションアップ。山本選手はペースが上がりません。

いとう選手はその後もトップを守り、鈴鹿ラウンドに続いてうれしい2勝目を手中に。2位は木村選手、3位は山本選手、4位は嘉納選手、5位は定村選手という結果となりました。

なお、ファステストラップは、木村選手が11周目にマークした1分52秒481でした。

一方、「New MINI CPS」も、「リバースグリッド方式」により、上位の60%の順位が逆さまになりますので、4台出場のこのレースは、4×0.6=2.4で上位2台が入れ替わります。よって、ポールポジションは豆野選手、2番手が決勝レース1優勝の中澤選手、3番手 ジュン クーパー選手、4番手 中村選手の順番となりました。

そしてローリングスタートは「New MINI JCW」同様に大きな混乱はなく、豆野選手がしっかりとトップを守り、中澤選手が追う展開に。少し離れてジュン クーパー選手と中村選手が続きます。中澤選手が豆野選手を捉えるべく、いつ仕掛けてくるのかに注目が集まりましたが、思うように差を詰めることができません。さらに10周目以降は、中澤選手のマシンに異変が生じたことでスローダウン。最後尾まで順位を落としてしまいました。

こうして「New MINI CPS」の決勝レース2は豆野選手が優勝。2位 ジュン クーパー選手、3位 中村選手、4位 中澤選手という結果になりました。ファステストラップは、ジュン クーパー選手が11周目にマークした1分57秒623でした。

 

MINI CHALLENGE JAPAN.2024シーズンは、ラウンド3 岡山国際サーキットに続き、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイと各地を転戦。そして最終ラウンドはモビリティリゾートもてぎが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

Round.4以降の「BMW & MINI Racing.2024」のレースカレンダーは以下の通り。

 

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:7月20日(土)、決勝:7月21日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月5日(土)、決勝:10月6日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)

予選:11月23日(土)、決勝:11月24日(日)

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