Race Report- 2024 Round.1 FUJI SPEEDWAY

RACE REPORT

2024 SEASON. Round.1
FUJI SPEEDWAY

Race Report —–Round.1 FUJI SPEEDWAY

  • M2 CS Racing Series
  • MINI CHALLENGE JAPAN

【M2 CS Racing】Round.1 レースレポート

BMW & MINI Racing 2024の熱戦がいよいよ開幕。2024年4月11(土)、12日(日)の2日間にわたって、「BMW & MINI Racing.2024 Rd 1 at FUJI SPEEDWAY」が、静岡県の富士スピードウェイで行われました。

今年で3年目となる「BMW & MINI Racing」は、「MINI CHALLENGE JAPAN」と「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催され、今シーズンは全ラウンドとも1日目に予選、2回の決勝レースを2日目に行うスケジュールで開催されます。

2022年よりスタートした「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、よりスタイリッシュ、そしてスポーツ・ラグジュアリーな大会として開催されています。

1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」のほか、決勝レース2は決勝レース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用。ワンメイクレースならではの接戦をさらにヒートアップさせるレースフォーマットが採用され見どころ満載となっていますが、「M2 CS Racing Series」は「サクセス・ハンディ制」を採っているのも大きな特徴です。

この「サクセス・ハンディ制」は、優勝すると次のラウンドからマシンの出力調整が行われるもの。BMW M2 CS Racingのデフォルトの出力は450馬力ですが、1ラウンドで優勝すると次戦は420馬力に、2ラウンドで優勝すると次戦は365馬力へと、優勝したラウンド数によって段階的に出力が絞られます。

また、国内トップカテゴリーで確かな実績を残しているドライバーは、規定により「プラチナ・ドライバー」と認定され、マシンの出力が450馬力から420馬力へと1段階抑えられた状態からの参戦となります。ただし、ラウンド1ではプラチナ・ドライバーに認定された選手は出場せず、全車450馬力での戦いとなりました。

なお今シーズンはスタート方式に変更があり、決勝レース2のみローリングスタートで行われることになりました。

さて、ラウンド1の舞台となる富士スピードウェイは、メインスタンド前に約1.5kmロングストレートをレイアウトした高速コースで、市販車をベースとしたマシンによるワンメイクレースにおいても、200km/hを優に超えるスピードでホームストレートを駆け抜けます。

また、長いストレート直後の第1コーナー(TGRコーナー)はオーバーテイクの最大のポイントとなり、各マシンのライン取りやブレーキング勝負などの駆け引きが見どころ。このほかにも迫力あるバトルが繰り広げられるコーナーが数多くレイアウトされ、観戦者を楽しませてくれます。

 

【M2 CS Racing Series.2024 Round.1のエントリーリスト】

25 田中 瑞起 TECH-M eWeLL M2 CS Racing

46 加藤 沙也香 Elbe BMW M2 CS Racing

47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing

50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M

55 石井 一輝 DGMS M2 CS Racing

60 阿部 良太 Abe Motors M2 CS Racing

70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M

710 星野 雅空 Starfield M2 CS Racing

2022年、2023年と2連覇を成し遂げ、圧倒的な強さを見せつけた水元 寛規選手が後進に道を譲り、今シーズンは混戦が予想されます。3年目となるDGMSの石井 一輝選手や、昨年経験を積んだTECH-M eWeLL Racingの神頭 政志選手、片山 剛選手、TEAM Abemotorsの阿部 良太選手、TVC Team Plusoneの舟越 裕介選手がラウンド1から参戦。さらに、TECH-M eWeLL Racingからは水元選手のゼッケンナンバーを受け継ぐかたちで田中 瑞起選手が初参戦。また、Elbe Racingから出場の加藤 沙也香選手、Starfieldの星野 雅空選手もM2 CS Racing Sereisの初陣となります。

■予選

 

4月13日(土)は午前中から青空が広がり、気温が20℃を超える過ごしやすい気候となりました。しかし、公式予選が始まるのは午後4時20分。少しずつ雲が出て、予選開始直前には気温17.8℃と少し肌寒さを感じるほど。

そんななか午後4時20分、30分間の予選がスケジュール通りにスタートします。まず2周目の計測で舟越選手が1分53秒473でトップタイムをマーク。そして、片山選手 1分54秒361、加藤選手 1分56秒472、神頭選手 1分59秒067、阿部選手 2分00秒928、田中選手 2分05秒228、星野選手  2分08秒428、石井選手 2分10秒895と続きます。

ここから3〜4周目で本格的にアタックすることになりますが、3周目には神頭選手が1分50秒003でトップに経ちました。これに田中選手、片山選手がそれぞれ分50秒台で続き、舟越選手、星野選手が1分51秒台をマーク。阿部選手、加藤選手が1分53秒台で追いかけます。

4周目には神頭選手がさらにタイムを更新し、1分49秒880と49秒台に突入。田中選手1分50秒218、片山選手1分50秒442、舟越選手1分50秒977と自己ベストを更新しますが、いずれも49秒台には届きません。

一方、他のマシンよりやや遅れて走行していた石井選手は、3周目までじっくりタイヤを温め、4周目に本格アタック。そして1分49秒736のトップタイムをマークしました。

以降は、星野選手が6周目に1分49秒980、加藤選手が8周目に1分51秒305をマークしますが、石井選手のタイムには届かず、ポールポジションは石井選手が獲得しました。

石井選手に続き2番手は神頭選手、3番手は星野選手、4番手は田中選手、5番手は片山選手、6番手は舟越選手、7番手は加藤選手、8番手は阿部選手という予選結果になりました。

 

■決勝レース1(第1戦)

 

決勝2レースが行われる14日(日)も朝からよく晴れ、気持ちのよい好天となりました。レース直前の気温は22℃、路温24℃、湿度43%。タイヤがしっかり温まるまでは、少し時間がかかるかもしれません。

フォーメーションラップ開始は9時50分。そして9時55分、「M2 CS Racing Series」2024シーズン最初の決勝レースが幕を開けました。

2番グリッドの神頭選手が好スタートを切り、第1コーナーの進入でわずかに前へ出ましたが、石井選手がインから抜き返し先頭を守りぬきます。ここから石井選手と神頭選手のトップ争いが激しさを増しますが、ついに最終コーナーで神頭選手がインから石井選手を抜き去り、1周目は神頭選手がトップでメインスタンド前へ戻ってきました。

しかし、2台の差はほとんどありません。そしてすぐ後方に3番手となる田中選手が続き、4位 舟越選手、5位 加藤選手、6位 片山選手、7位 阿部選手、8位 星野選手の順番でホームストレートを駆け抜けていきました。

2周目に入った第1コーナーでは再び2台のラインがクロスし、ここは石井選手が抑え再び主導権を握ります。しかし次の周、第1コーナーで神頭選手が三度インから仕掛け、石井選手を抜き去ります。そして、神頭選手、石井選手、田中選手が第1集団となり、4位以降は少しずつ離されていく展開となりました。

4〜6周目は順位が変わらず、7周目に入った第1コーナー付近で、先頭集団が同時に走行している「New MINI CPS」に追いつき、バックマーカーをクリアする間に神頭選手と石井選手の間隔が開いていきました。

10周を終え、神頭選手と石井選手の差は3秒あまりとなりましたが、今度は石井選手のすぐ後ろに田中選手が迫ってきます。11周目には田中選手が激しく攻め立て、ファイナルラップとなる12周目も接近戦が繰り広げられます。

神頭選手が4.6秒以上の差をつけてチェッカーフラッグを受けたその後方で、最終コーナーからホームストレートにかけて、田中選手が石井選手の前へ出ます。そして田中選手は僅差で2位となり、3位 石井選手、4位 星野選手、5位 舟越選手、6位 加藤選手、7位 片山選手、8位 阿部選手という結果になりました。神頭選手はうれしい初勝利。田中選手も初戦で2位と素晴らしい結果を残しました。

なおファステストラップは、石井選手が4周目にマークした1分49秒837でした。

 

■決勝レース2(第2戦)

 

「M2 CS Racing」の決勝レース2は、「リバースグリッド方式」行われます。上位の60%の順位が逆さまになるので、8台出場のこのレースは、8×0.6=4.8 上位4台が入れ替わります。これによりポールポジションは星野選手、2番手 石井選手、3番手 田中選手、4番手 神頭選手、5番手 舟越選手、6番手 加藤選手、7番手 片山選手、8番手 阿部選手という順番でグリッドに並びます。

決勝レース2直前の午後2時には、気温21.8℃と午前中に行われた決勝レース1より暖かくなったものの、やや冷たさを感じる風が吹くなか、午後2時25分に予定通りフォーメーションラップがスタート。先導車がピットインすると、午後2時28分過ぎ、きれいに隊列を保ったままスムーズにローリングスタートが切られました。

星野選手がしっかりとトップを守り、1位から4位までに順位の変動はありませんでしたが、7番手スタートだった片山選手が第1コーナーまでにひとつ順位を上げ、さらにダンロップコーナーで舟越選手を捉え5位に浮上します。

そして1周目は星野選手がトップを守り、2位 石井選手、3位は田中選手となり、4位 神頭選手、5位 片山選手、6位 舟越選手、7位 加藤選手、8位 阿部選手の順でメインスタンド前へ戻ってきました。

さらに片山選手の躍進は続き、2周目に神頭選手を捉え4位につけます。3周目はそのままの順位でレースが進みましたが、4周目にダンロップコーナーで石井選手と田中選手が接触し、石井選手がスピン。石井選手は8位まで順位を落としてしまいます。

3周を終えた時点でトップの星野選手は2秒のアドバンテージを築いていましたが、すぐ後ろの2位、3位のアクシデントにより後続との差を6秒以上に開くこととなりました。

一方、この接触により田中選手にはドライブスルーペナルティが課され、田中選手は7位へ。こうして、最終的には星野選手が後続に18秒以上の差をつけて初優勝。2位 片山選手、3位 神頭選手となり、4位 舟越選手、5位 加藤選手、6位 阿部選手、7位 田中選手、8位 石井選手という結果になりました。

なおファステストラップは、星野選手が3周目にマークした1分49秒442でした。

M2 CS Racing Series.2024シーズンは、ラウンド1 富士スピードウェイに続き、ラウンド2 鈴鹿サーキット、ラウンド3 岡山国際サーキット、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイと各地を転戦。そして最終ラウンドはモビリティリゾートもてぎが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

 

Round.2以降の「BMW & MINI Racing.2024」のレースカレンダーは以下の通り。

Round.2

第3戦/第4戦 鈴鹿サーキット(三重県)

予選:5月11日(土)、決勝:5月12日(日)

Round.3

第5戦/第6戦 岡山国際サーキット(岡山県)

予選:6月29日(土)、決勝:6月30日(日)

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:7月20日(土)、決勝:7月21日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月5日(土)、決勝:10月6日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)

予選:11月23日(土)、決勝:11月24日(日)

【MINI CHALLENGE JAPAN】Round.1レースレポート

2024年4月11(土)、12日(日)の2日間にわたって、「BMW & MINI Racing.2024 Rd 1 at FUJI SPEEDWAY」が、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。

今年で3年目となる「BMW & MINI Racing」は、「MINI CHALLENGE JAPAN」と「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催され、今シーズンは全ラウンドとも1日目に予選、2日目に2回の決勝レースを行うスケジュールで開催されます。

「MINI CHALLENGE JAPAN」は英国発祥のNew MINIだけのワンメイクレースです。レース専用に開発された車両で競う「New MINI JCW」と、ミニ クーパーS 3ドアのナンバー付き車両による「New MINI CPS」の2クラスが設けられています。

「New MINI JCW」、「New MINI CPS」ともにワンメイクレースならではのバトルが注目ですが、熱戦をさらに盛り上げるスパイスとなっているのがユニークなレースフォーマット。各ラウンドとも1日に2戦を行う「1デイ2レース」で競われるほか、レース2ではレース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用しています。

なお今シーズンはレギュレーションに2つの大きな変更がありました。ひとつめはスタート方式で、決勝レース2のみローリングスタートで行われることになりました。そしてふたつめはハンディキャップ制です。昨シーズンのシリーズチャンピオンは30kgのウェイトハンディを課されることになり、今年は「New MINI JCW」の木村 建登選手がこれに該当します。

さて、ラウンド1の舞台となる富士スピードウェイは、メインスタンド前に約1.5kmロングストレートをレイアウトした高速コースで、市販車をベースとしたマシンによるワンメイクレースにおいても、200km/hを優に超えるスピードでホームストレートを駆け抜けます。

また、長いストレート直後の第1コーナー(TGRコーナー)はオーバーテイクの最大のポイントとなり、各マシンのライン取りやブレーキング勝負などの駆け引きが見どころ。このほかにも迫力あるバトルが繰り広げられるコーナーが数多くレイアウトされ、観戦者を楽しませてくれます。

 

【MINI CHALLENGE JAPAN.2024 Round.1のエントリーリスト】

 

<New MINI JCW>

1 木村 建登 TEAM QUETTA F56JCW EVO

3 いとう りな SYCG Racing MINI津/四日市 F56JCW

36 定村 吉高 sam’s RACING CIZ F56 JCW EVO

500 山本 聖渚 TEAM 5ZIGEN F56JCW

 

<New MINI CPS>

5 大堀 佳祐 M.A.R.T. F56CPS

7 豆野 天星 EPM Racing F56CPS

31 中澤 卓也 EPM Racing IDI アウティスタ F56CPS

38 中村 進選手 G.P.H Shooting Star F56CPS

54 菊池 秀樹 カーマッチ神奈川秦野店 F56CPSS

73 ジュン クーパー JUN COOPER MINI F56CPS

101 One chan 101 ORJ MINI F56CPS

193 吉田 一球 けんちくや吉田193 ORJ MINI F56CPS

 

「New MINI JCW」には、 2022年、2023年と2連覇を果たしたTEAM QUETTAの木村 建登選手が、前人未踏の3年連覇を成し遂げるべく参戦。しかし、前述の通りシリーズチャンピオンに対するウェイトハンディの導入により、その道のりは平坦なものではなさそう。ウェイトハンディがどの程度の影響を及ぼすかは未知数な部分もありますが、木村選手がどのように戦っていくのかも、今シーズンの見どころになりそうです。

「New MINI JCW」においてさらに注目なのは、ラウンド1に参戦する木村選手以外のドライバーが全員フレッシュマンであること。SYCG Racingのいとう りな選手、TEAM Abemotorsの定村選手は、ともに「New MINI CPS」への参戦経験がありますが、生粋の競技車両であるJCWマシンを駆って戦うのは初めてのこと。ふたりのドライバーの活躍に期待したいところです。

そしてMINI CHALLENGE JAPANに初めてエントリーするのがTEAM 5ZIGENの山本 聖渚選手。モータースポーツの経験は豊富で、名門チームからの参戦ということもあり、2024シーズンの台風の目になるかもしれません。

一方、ラウンド1を走る「New MINI JCW」の初参戦組は、EPM RACING TEAMの中澤 卓也選手、G.P.H RACING PROJECTの中村 進選手、Ocean Rise Journey(ORJ)のOne chan選手と吉田 一球選手の4名。なかでも中澤選手は歌手として活躍しながら、レース活動も本格的に行っている異色のレーシングドライバーです。

そして初参戦組を迎え撃つのは、昨年シリーズ3位となった楽しく走ろう.comのジュン クーパー選手のほか、スポット参戦で光る走りを見せたEPM RACING TEAM 豆野 天星選手、M.A.R.T. 大堀 佳祐選手、カーボイスレーシング 菊池 秀樹選手。新しい顔ぶれが多いなか、今シーズンを占う上でも8人のエントラントの初戦の戦いぶりから目が離せません。

■予選

 

4月13日(土)は午前中から青空が広がり、気温が20℃を超える過ごしやすい気候となりました。しかし、公式予選が始まるのは午後4時20分。少しずつ雲が出て、予選開始直前には気温17.8℃と少し肌寒さを感じるほど。

そんななか午後4時20分、30分間の予選がスケジュール通りにスタートします。「New MINI JCW」は、いとう選手、定村選手、山本選手がコースイン。少し遅れて木村選手が続きました。山本選手は1周終えずにピットインし、マシンのコンディションを確認します。

JCWマシンはタイヤの温まりが遅いようで、いとう選手、定村選手ともに2周目は2分20秒台。いとう選手、定村選手も一旦ピットに戻り、空気圧などのチェックをします。

本格的なアタックが始まったのは各車3、4周目から。いとう選手が、4周目に1分57秒549を出します。続いて山本選手がまず3周目に1分59秒445を出し、続いて4周目に1分56秒615でトップに立ちました。しかし、すぐに木村選手が4周目に1分56秒581でタイムを塗り替えます。

山本選手も負けてはいません。6周目に1分56秒117へとタイムを縮めすぐに逆転。このタイムを確認した木村選手は6周目にもう一度アタックしますが、1分56秒481で自己ベストを更新するもトップを奪い返すことはできませんでした。

いとう選手は6周目に1分57秒125、定村選手は8周目に2分4秒038の自己ベストをマークし予選を終えます。こうしてポールポジションは山本選手が獲得。2番手 木村選手、3番手 いとう選手、4番手 定村選手という予選結果になりました。

「New MINI CPS」は、公式予選がスタートしてすぐに大堀選手、中村選手、菊池選手の3台のマシンがコースインしました。2周目をそれぞれ2分11秒台で周回し、大堀選手と中村選手は3周目に、菊池選手は5周目に2分9秒台へとタイムを縮めます。さらに中村選手が5周目に2分8秒709と8秒台を記録し、この時点でトップに立ちました。

一方、豆野選手、中澤選手、ジュン・クーパー選手、One Chan選手、吉田選手は予選時間が半分ほど経過したのを見計らってからコースイン。すると、豆野選手が自身の2周目、最初のアタックで2分7秒299の素晴らしいタイムを叩き出しました。

中澤選手も2周目に2分8秒870と中村選手に次ぐタイムをマークし、ジュン クーパー選手は2分9秒081を記録しました。その後、吉田選手は5周目に2分9秒887、One Chan選手は4周目に2分11秒245を出し、予選時間を目いっぱい使って走行した大堀選手は10周目に2分8秒902と自己ベストを更新。

そしてポールポジションは2番手に1.4秒以上の大差を付けた豆野選手が獲得し、2番手 中村選手、3番手 中澤選手、4番手 大堀選手、5番手 ジュン クーパー選手、6番手 菊池選手、7番手 吉田選手、8番手 One Chan選手という予選結果になりました。

 

■決勝レース1(第1戦)

 

決勝2レースが行われる14日(日)も朝からよく晴れ、気持ちのよい好天となりました。レース直前の気温は22℃、路温24℃、湿度43%。タイヤがしっかり温まるまでは、少し時間がかかるかもしれません。

フォーメーションラップ開始は9時50分。そして9時55分、「MINI CHALLENGE JAPAN」2024シーズン最初の決勝レースが幕を開けました。

「New MINI JCW」はポールポジションの山本選手がスタートをミスなく決め、確実にポールショット。一方、昨年の王者 木村選手は30kgのウェイハンディの影響なのかアウト側からいとう選手に並ばれるものの、冷静に2位をキープします。

そして1周目は、1位 山本選手、2位 木村選手、3位 いとう選手、4位 定村選手の順位でメインスタンド前に戻ってきました。いとう選手がわずか0.7秒のビハインドで、木村選手を追いかけますが、上位2台はやはり速く、少しずついとう選手と定村選手を離していきます。

ところがスタートから5分ほど経過したところで山本選手にスタート進行要領違反で5秒のタイムペナルティが課され、これにより山本選手は5秒以上の差をつけてフィニッシュしなければ優勝できなくなります。

順位変わりませんが、5周を終えたところで木村選手が山本選手にコンマ4秒差まで詰め寄ります。その後も6、7、8周と1秒ほどの差で追いかけますが、それ以降は少しずつ差が開きだしました。

それでも木村選手は5秒以上離されまいと追走し、山本選手にプレッシャーをかけ続けます。山本選手は先頭で走りきりますが、木村選手との差は最終的に3秒あまりで、木村選手が優勝。2位 山本選手、3位 いとう選手、4位 定村選手という結果になりました。「New MINI CPS」のレース経験はあるものの、予選前日に初めてJCWマシンのステアリングを握ったという定村選手も完走を果たし、レース後には笑顔を見せました。

なおファステストラップは、山本選手が3周目にマークした1分56秒872でした。

スムーズなスタートを見せた「New MINI JCW」のレースとは対照的に、「New MINI CPS」はかなり混戦となりました。ポールポジションの豆野選手はトップをキープしますが、大堀選手が2位へジャンプアップ。3位に中澤選手がつき、2番グリッドだった中村選手は4位へ後退しました。

その後、アドバンコーナーで中澤選手が大堀選手をかわし2位へ浮上。さらに中村選手は大堀選手をとらえ3位へ。1周目はトップが豆野選手、2位 中澤選手、3位 中村選手、4位 大堀選手、さらに5位 ジュン クーパー選手、6位 One chan選手、7位 吉田 一球選手、8位 菊池 秀樹選手という順位でホームストレートを通過しました。

しかしその直後、第1コーナーで大堀選手とOne chan選手が接触しそうになりコースアウトしたため、2周目を終えた時点での順位は、トップ3は変わらぬものの、4位 ジュン クーパー選手、5位 One chan選手、6位 大堀選手、7位 菊池選手、8位 吉田選手となります。

3、4周目は順位に変動はなく、5周目に大堀選手がOne chan選手を抜いて5位へ、さらに6周目にはジュン クーパー選手もかわし4位となったものの、その後ジュン クーパー選手と大堀選手が接近戦を繰り広げ、7周目にジュン クーパー選手が再び抜き返します。

同じ7周目に吉田選手が7位へ浮上すると、以降は順位に変動はなく、豆野選手が2位の中澤選手に4秒330の差をつけて優勝。EPM RACING TEAMの2選手が1位、2位を分けあいました。

しかし3番手でフィニッシュした中村選手へ、複数回の走路外走行により40秒加算のペナルティが課されたため、3位はジュン クーパー選手となり、4位 大堀選手、5位 One chan選手、6位 吉田選手、7位 菊池選手、8位 中村選手という結果になりました。

なおファステストラップは、豆野選手が3周目にマークした2分7秒342でした。

 

■決勝レース2(第2戦)

 

「MINI CHALLENGE JAPAN」の決勝レース2は、「リバースグリッド方式」行われます。上位の60%の順位が逆さまになるので、まず「New MINI JCW」は出場台数が4台ですから、4×0.6=2.4となり、上位2台が入れ替わります。これによりポールポジションは山本選手、2番手 木村選手、3番手 いとう選手、4番手 定村選手という順番でグリッドに並びます。

また「New MINI CPS」は、8台出場ですから、8×0.6=4.8で上位4台が入れ替わり、ポールポジションは大堀選手、2番手 ジュン クーパー選手、3番手 中澤選手、4番手 豆野選手、5番手 One chan選手、6番手 吉田選手、7番手 菊池選手、8番手 中村選手という順番でグリッドに並びます。

決勝レース2直前の午後2時には、気温21.8℃と午前中に行われた決勝レース1より暖かくなったものの、やや冷たさを感じる風が吹くなか、午後2時25分に予定通りフォーメーションラップがスタート。先導車がピットインすると、午後2時28分過ぎ、レースがスタートしました。

「New MINI JCW」は、木村選手が山本選手のアウトサイドにピタリと付き、この2台のすぐ後ろにいとう選手、アウト側に少し離れて定村選手という位置取りでスタートラインを切ると、やはり山本選手の加速が鋭く、トップで第1コーナーに進入しました。

1周目は順位に変動はなく、1位 山本選手、2位 木村選手、3位 いとう選手、4位 定村選手の順でコントロールラインを通過。

木村選手は7周目まで1秒前後のビハインドで山本選手を追いかけますが、終盤にさしかかると8周目に1.3秒、9周目に1.6秒と徐々に差を広げられ、10周目には3秒以上引き離されてしまいます。こうして山本選手が危なげないレース展開でポール・トゥ・フィニッシュを遂げ、うれしい初優勝を成し遂げました

なおファステストラップは、山本選手が2周目にマークした1分56秒527でした。

一方、「New MINI CPS」は、スタート直後第1コーナーで中澤選手とジュン クーパー選手が大堀選手のインを突いて前へ出ようとしますが、大堀選手はこれを阻みトップを守ります。この3台の後ろから豆野選手は様子を窺い少し離れた位置に付けますが、しばらくしてジュン クーパー選手の前へ出て3位へと浮上。5位以降は、One chan選手、菊池選手、吉田選手、中村選手と続きます。

そして、1周目は大堀選手がトップをキープ。2位 中澤選手、3位は豆野選手となり、4位 ジュン クーパー選手、5位 One chan選手、6位 中村選手、7位 菊池選手、8位 吉田選手の順で1周目を終えました。

2周目は中村選手がOne chan選手を抜いて5位へ、吉田選手が菊池選手を捉え7位へと順位が入れ替わりましたが、1位から4位まで順位は変わりません。しかし大堀選手と中澤選手にほとんど差はなく、豆野選手もすぐ後方で2台の隙を狙っています。

そして3周目には中澤選手がついに先頭へ。4周目には豆野選手が大堀選手を抜いて2位となり、中澤選手を追走します。豆野選手はじっくりとチャンスを待ち、7周目の最終コーナーでついに中澤選手を捉えトップに躍り出ます。

最後は豆野選手が2位の中澤選手に4秒以上の差をつけて11周のレースをフィニッシュ。2連勝を飾りました。3位は大堀選手、4位 ジュン クーパー選手、5位 中村選手、6位 吉田選手、7位 One chan選手、8位 菊池選手という結果になりました。

なおファステストラップは、豆野選手が2周目にマークした2分8秒286でした。

MINI CHALLENGE JAPAN.2024シーズンは、ラウンド1 富士スピードウェイに続き、ラウンド2 鈴鹿サーキット、ラウンド3 岡山国際サーキット、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイと各地を転戦。そして最終ラウンドはモビリティリゾートもてぎが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

 

Round.2以降の「BMW & MINI Racing.2024」のレースカレンダーは以下の通り。

Round.2

第3戦/第4戦 鈴鹿サーキット(三重県)

予選:5月11日(土)、決勝:5月12日(日)

Round.3

第5戦/第6戦 岡山国際サーキット(岡山県)

予選:6月29日(土)、決勝:6月30日(日)

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:7月20日(土)、決勝:7月21日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月5日(土)、決勝:10月6日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)

予選:11月23日(土)、決勝:11月24日(日)

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