BMW & MINI Racing. Race Report —–2022 Round.4 Race07/Race08
【M2 CS Racing】2022 Season Round.4 (第7戦・第8戦) レースレポート
2022年9月24日(土)、25日(日)の2日間、「BMW & MINI Racing.2022 Round.4 OKAYAMA INTERNATIONAL サーキット」が、岡山県美作市の岡山国際サーキットで開催されました。
BMW純正レース専用車両「M2 CS Racing」が激戦を繰り広げる「M2 CS Racing Series」と、ミニのワンメイクレース「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催され、5ラウンド、10戦でシリーズチャンピオンを競います。Round.4 OKAYAMAは1日目に予選、2日目に2回の決勝レースを行うスケジュールで進められました。
「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、よりスタイリッシュで、スポーツ・ラグジュアリーな大会として開催されています。
1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」のほか、決勝レース2は決勝レース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用。ワンメイクレースならではの接戦をさらにヒートアップさせるレースフォーマットが採用され見どころ満載となっていますが、「M2 CS Racing Series」は「サクセス・ハンディ制」を採っているのも大きな特徴です。
この「サクセス・ハンディ制」は、優勝すると次のラウンド以降は最終戦を除きマシンの出力調整が行われもので、BMW M2 CS Racingのデフォルトの出力は450馬力ですが、1ラウンドで優勝した場合、次戦は365馬力に、2ラウンド優勝すると次戦は330馬力に、そして310馬力、290馬力と優勝したラウンド数によって段階的に出力が絞られます。
Round.4が開催された岡山国際サーキットは、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコースです。全長は3,703mで、およそ600mのメインストレートは下り勾配、そしてより長い約700mのバックストレートは登り勾配となっており、この2つのストレートを多彩な13のコーナーがつなぐレイアウト。一部コース幅が狭いセクションがあるほか、後半はダブルヘアピンなどタイトなコーナーが続くテクニカルコースです。
予選、決勝とも路面コンディションはドライ。日差しにはまだ残暑を感じさせる強さがありましたが、両日ともに湿度は50%を下回ることが多く、走行時の気温は25℃前後と比較的過ごしやすい気候となりました。しかし、決勝レースの行われた24日は路面温度が40℃を超え、タイヤのコンディションに気を配りながらの戦いとなりました。
【M2 CS Racing Sereis.2022 Round.4のエントリーリスト】
8 河口 まなぶ LOVECARS!BMW
18 奥村 浩一 BRP★Toto BMW M2CS Racing
25 水元 寛規選手 TECH-M M2 CS Racing
55 石井 一輝 M2 CS Racing ダイワグループ
101 高橋 祐史 BMWリーガルトップレーシング
Round.2では水元選手が、Round.3では高橋選手が欠場したため、5台のマシンが揃うのは開幕戦以来となりました。Round.3終了時では、#25 水元 寛規選手が2ラウンド(Round.1[1勝]、Round.3[2勝])で、#8 河口 まなぶ選手(Round.2[1勝])、#18 奥村 浩一選手(Round.2[1勝])、#55 石井 一輝選手(Round.1[1勝])で勝利を挙げています。
前述の通り「M2 CS Racing Series」は「サクセス・ハンディ制」を採用しているため、Round.4は水元選手のマシンは330馬力となり、奥村選手、水元選手、石井選手のマシンはそれぞれ365馬力へと出力が制限されます。これがレース展開にどのような影響を与えるのかも注目されました。
■予選
1日目午後4時23分、天気は晴れ、気温24℃、路温は37℃を少し超える程度というドライコンディションの中、20分間の予選がスタートしました。
全車一斉にコースイン。まず計測2周目に目を引くタイムをマークしたのは#101 高橋 祐史選手です。1分42秒144でこの時点のトップに立ちましたが、高橋選手は唯一450馬力のマシンで出場しているため、岡山ラウンドでの活躍が期待されています。さらに高橋選手は 3周目で1分41秒529と自身のタイムを塗り替えました。他の選手も42〜43秒台で周回し以降もタイムアップを狙いますが、石井選手は3周目までじっくりとタイヤを温め後半から本格的にアタックする作戦をとります。
高橋選手は4周を終えるといったんピットインしましたが、3周目に入った石井選手が1分42秒312で2番手に浮上。また奥村選手は1分42秒482、河口選手は1分42秒839をそれぞれ4周目に記録します。一方、水元選手は5周目に3番手タイムとなる1分42秒529をマークすると、ここでアタックを終了しました。
これでほぼグリッドが決まったかと思えましたが、残り時間5分を切ったところで石井選手が6周目に1分41秒205をたたき出しトップに躍り出ました。これによりポールポジションは石井選手、2番手は高橋選手、3番手は水元選手、4番手は奥村選手、4番手は河口選手という結果になりました。
■決勝レース1(第7戦)
秋晴れという表現がぴったりの2日目、決勝レース1直前には気温22℃、湿度52%、路面温度は37〜38℃台というドライコンディションで、5台のBMW M2 CS Racingが第7戦に挑みました。スタートは午前 10時39分、2番グリッドの高橋選手が素晴らしいスタートダッシュを見せ、石井選手をかわしポールショット。第1コーナーは、高橋選手、石井選手、水元選手、河口選手、奥村選手の順でクリアしていき、1周目は大きな差がつくことなくこのままの順位で全車がホームストレートに戻ってきました。
トップを走る高橋選手は、2番手の石井選手に0.4秒、0.5秒、0.9秒と周回を重ねるたびにその差を広げていきますが、驚かされたのは3番手につける水元選手の走り。1台だけ330馬力と大きなハンディを背負っているにも関わらず、4周終了時点は前を行く石井選手に約1秒差と食らいついていきます。
序盤は順位に変動がなく、上位3台と少し離れて河口選手と奥村選手が接戦を繰り広げるという展開が続きました。しかし6〜8周目には石井選手がトップの高橋選手にかなり近づきます。そして9周目に入るとヘアピンコーナーで仕掛け、石井選手が一気に前へ出ました。しかしこのままでは終わりません。10周目は石井選手がトップを守りますが、11周目に入ると今度は高橋選手のプレッシャーが強くなり、最終コーナー手前で石井選手を抜き返し、再びトップに立ちました。20分間+1周のレースは13周で終了となり、このまま高橋選手がトップでフィニッシュ。うれしい初勝利を手にしました。
こうして優勝は#101 高橋 祐史選手、2位 ♯55 石井 一輝選手、3位 ♯25 水元 寛規選手、4位 ♯8 河口 まなぶ選手、5位 ♯18 奥村 浩一選手という結果となりました。なおファステストラップは、高橋選手が5周目にマークした1分42秒003でした。
■決勝レース2(第8戦)
午前中のレース時より気温が上昇し26℃。湿度が46%、路温は40℃を超え、第8戦は第7戦よりもタイヤに厳しいコンディションとなりました。決勝レース2はリバースグリッド方式によってスターティンググリッドが決まります。岡山ラウンドは5台の出場ですから決勝レースの順位をもとに上位3台が入れ替わり、スターティンググリッドに並びます。よってポールポジションは♯25 水元 寛規選手となり、2番手が♯18 石井 一輝選手、3番手が前戦で優勝した101 高橋 祐史選手、4番手 ♯8 河口 まなぶ選手、4番手 ♯18 奥村 浩一選手と続きました。
ポールポジションの水元選手がライバルを抑えきることができるのか、石井選手や高橋選手が早い段階で前へ出ることができるのか大いに注目された決勝レース2は、午後3時28分にスタート。まずは水元選手が絶妙のスタートでトップを守り第1コーナーを抜けていきましたが、石井選手がヘアピンコーナーで水元選手に並ぶと、そのままトップに立ちます。そして1周目は、石井選手、水元選手、高橋選手、河口選手、奥村選手の順でコントロールラインを通過しました。
2連勝を狙う高橋選手は、早めに石井選手の追撃態勢を整えたいところで、2周目に水元選手をかわして2位に浮上します。高橋選手は他車が1分43秒台のラップを刻む中、2周目に1分42秒507をマーク。そして3周目には石井選手を抜き去りトップに立つとともにラップも1分41秒834と速さを見せつけます。高橋選手は安定した走りでその後もしっかりとトップの座を守りきり、見事ダブルウィンを達成。そして2位 ♯55 石井 一輝選手、3位 ♯25 水元 寛規選手、4位 ♯8 河口 まなぶ選手、5位 ♯18 奥村 浩一選手という決勝レース1と同じ結果となりました。なおファステストラップは、高橋選手が3周目にマークした1分41秒834でした。
BMW M2 CS Racing Sereis.2022シーズンは、Round.1 スポーツランドSUGO、Round.2 富士スピードウェイ、Round.3 モビリティリゾートもてぎ、Round.4 岡山国際サーキット、Round.5 鈴鹿サーキットと各地を転戦。全5ラウンド、10戦でシリーズタイトルを争います。
次戦はいよいよ最終ラウンドです。Round.5(第9戦/第10戦) は12月11日(日)に鈴鹿サーキットで予選/決勝が行われ、シリーズチャンピオンが決定します。「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。
【MINI CHALLENGE JAPAN】2022 Season Round.4 (第7戦・第8戦) レースレポート
2022年9月24日(土)、25日(日)の2日間、「BMW & MINI Racing.2022 Round.4 OKAYAMA INTERNATIONAL サーキット」が、岡山県美作市の岡山国際サーキットで開催されました。
「BMW & MINI Racing」は、本格ワンメイク競技車両で競う「New MINI JCW」と、F56クーパーSをベースとしたナンバー付き車両による「New MINI CPS」の2クラスが設けられた「MINI CHALLENGE JAPAN」、そして「M2 CS Racing」によるワンメイクレース「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催され、5ラウンド10戦でシリーズチャンピオンを競います。Round.4 OKAYAMAは1日目に予選、2日目に2回の決勝レースを行うスケジュールで進められました。また、今回は「BIG LOVE DAY」も開催され、華やかなパレードランも行われるなど、MINIファンにはさらに心に残る大会となりました。
「New MINI JCW」、「New MINI CPS」ともにワンメイクレースならではの激しいバトルが注目ですが、見る者をさらに熱くさせるのが工夫を凝らしたレースフォーマット。各ラウンドとも1日に2戦を行う「1デイ2レース」で競われるほか、レース2ではレース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用しています。
Round.4が開催された岡山国際サーキットは、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコースです。全長は3,703mで、およそ600mのメインストレートは下り勾配、そしてより長い約700mのバックストレートは登り勾配となっており、この2つのストレートを多彩な13のコーナーがつなぐレイアウト。一部コース幅が狭いセクションがあるほか、後半はダブルヘアピンなどタイトなコーナーが続くテクニカルコースです。
予選、決勝とも路面コンディションはドライ。日差しにはまだ残暑を感じさせる強さがありましたが、両日ともに湿度は50%を下回ることが多く、走行時の気温は25℃前後と比較的過ごしやすい気候となりました。しかし、決勝レースの行われた24日は路面温度が40℃を超え、タイヤのコンディションに気を配りながらの戦いとなりました。
【MINI CHALLENGE JAPAN.2022 Round.4のエントリーリスト】
<New MINI JCW>
9 平田 雅士 IDI 平田空調 RH坂井 F56JCW
19 木村 建登 BRP★木村金属 F56 JCW EVO
57 小平 直紀 TEAM ABE MOTORS F56 JCW
500 大塚 隆一郎 5ZIGEN SHINSEI K.K. MINI
<New MINI CPS>
30 白戸 次郎 MOLECULU萬雲塾F56CPS
32 川福 健太 IDI アウティスタ★MINI F56CPS
33 青山 祥平 萬雲塾MINI特別進学コース
36 田中 瑞起 CIZ・TECH-M/TEAM ABE MOTORS F56CPS
52 森岡 史雄 MINI Kofu BIG LOVE. F56CPS
56 竹岡 圭 ダイワグループミニ
190 恩塚 一将 BRP★F56 CPS LCI2
「New MINI JCW」おいてトップ争いを繰り広げているのが、♯19 木村 建登選手と♯9 平田 雅士選手との二人。木村選手がさらに差を広げることができるのか、それともホームコースの岡山で平田選手が意地を見せるのかがひとつの見どころです。さらに、二人の社員ドライバーを擁するMINI正規ディーラーチーム「TEAM ABE MOTORS」は、#57 小平 直紀選手が参戦。Round.2以来の出場となりますが、岡山でどのような走りを見せてくれるのか楽しみ。そしてもうひとつの話題は「TEAM 5ZIGEN」。経験豊富なベテランドライバーである#500 大塚 隆一郎選手がスポット参戦し、台風の目となりそうです。
「New MINI CPS」は、各ラウンドで勝利を手にしている♯32 川福 健太選手がポイントランキングを一歩リード。岡山ラウンドには足回りの仕様変更を行ったマシンを持ち込み、テストに余念がありません。これに対して、前戦を欠場した#52 森岡 史雄選手がポイントの差を縮めることができるのかも焦点になりそうです。さらに、今回は初参戦ドライバーにも注目。「ダイワグループ」からモータージャーナリストの#56 竹岡 圭選手が出場するほか、#33 青山 祥平選手が「楽しく走ろう.com」よりエントリーしています。
さて、岡山ラウンドはマシンの進化も話題となりました。まずNew MINI CPSクラスの車両には、エアアウトレットを設けることで、エンジンの水温やトランスミッションの油温上昇の抑制にも効果が期待できるクーリング・ボンネットが新たに用意され、実戦への投入が実現しました。このほかにも現行LCI2型フェイスに合わせた、フロントスポイラーとリアディフューザーも新型を設定。岡山ラウンドでは♯190 恩塚一将選手のマシンが新しいボディパーツを装着して出場し、機能性だけでなくアグレッシブな見た目にも注目が集まりました。
一方、New MINI JCWクラスの競技車両には、LCI2型フェイスをベースとするフロントパネルやボード状のスポイラー、エアアウトレットが設けられたフェンダーをEVO仕様として新たに用意。新型ボディパーツにより、フロントタイヤの接地感とブレーキ冷却性能などが高められます。さらに操作性向上とギアボックスへのダメージ低減が期待できるパドルシフトも導入予定。これらのニューパーツは既存のマシンに装着可能ですが、岡山ラウンドでは各アイテムを装着したNew MINI JCW CHALLENGE EVOがお披露目されました。
■予選
やや日が傾いた1日目の午後4時23分、20分間の予選がスタートしました。天気は晴れで路面はドライコンディションですが、気温24℃、路温37℃と9月下旬としては残暑を強く感じさせる気候となりました。「New MINI JCW」「New MINI CPS」とも一斉にコースインしますが、♯19 木村 建登選手と#500 大塚 隆一郎選手はすぐにピットインし、続いて♯9 平田 雅士選手、#57 小平 直紀選手もピットに戻り車両チェックを行いました。
そして各車とも3周目以降にアタックを開始しましたが、「New MINI JCW」でめざましいタイムを最初に刻んだのは平田選手で、3周目に1分45秒521を記録。続いて小平選手が1分48秒876を出しました。さらに予選開始から10分を過ぎたところで、木村選手が自身の3周目で1分45秒113をマークしトップに立ちます。これに対して大塚選手は徐々にタイムを上げていき、残り時間が7分を切った4周目に1分44秒544と、ついに44秒台に入りました。
その後は平田選手が7周目に1分45秒178、小平選手が8周目に1分47秒349とタイムを縮めましたが上位二人には及びません。「New MINI JCW」はポールポジションを初参戦の大塚選手が獲得し、2番手は木村選手、3番手は平田選手、4番手は小平選手という結果になりました。
一方、「New MINI CPS」は2周目から好タイムが並びました。まずは#32 川福 健太選手が1分53秒882でクラスをリードし、#52 森岡 史雄選手が1分54秒741で続きます。そして#30 白戸 次郎選手も3周目に1分54秒938をマーク。この3人が上位を占め、ポールポジションは川福選手、2番手は森岡選手、3番手は白戸選手となりました。
健闘したのは初参戦の#33 青山 祥平選手。3周目に1分56秒839を出して4番手に入り、5番手に1分57秒067の#36 田中 瑞起選手、6番手に1分57秒474の#190 恩塚 一将選手、7番手に2分02秒118の#56 竹岡 圭選手という結果になりました。
■決勝レース1(第7戦)
前日と大きく変わらない天候の中、2日目の決勝レースが行われました。午前中に行われる決勝レース1の直前は、青空が広がる気持ちのよい天気。気温22℃、湿度52%、路面温度は37〜38℃台というドライコンディションとなりました。
前方に「New MINI JCW」の4台、少し間隔をとって「New MINI CPS」の7台がスターティンググリッドにつき、午前 10時39分に20分+1周のレースが始まりました。「New MINI JCW」の大塚選手と木村選手はいい出足を見せ、大塚選手、木村選手の順で第1コーナーをクリア。一方、2列目の平田選手と木村選手はスタートで出遅れ、後方からスタートした「New MINI CPS」のマシンに抜かれてしまいました。
そしてメインスタンドの前に戻ってくると、大塚選手と木村選手の差はほとんどなく、これからの激戦を予感させる展開。平田選手と小平選手は「New MINI CPS」のマシンを抜き返し、前を行く2台を追いかけますが、この時点で3位の平田選手は2位の木村選手に6秒以上離されていました。
平田選手はチャンピオン争いを考えると、2台との差を縮めて少しでも順位を上げたいところですが、思うようにはいかず木村選手との差は10秒近くに広がり、また木村選手も平田選手との差がしだいに大きくなっていきます。この状況が終盤まで続きますが、白熱の度を増したのは大塚選手と木村選手のバトルです。12周目にストレートでぴたりと後方に付いた木村選手は、第1コーナーでついに大塚選手の前へ出ます。そして最終周となる13周目もしっかりトップを守り切り、この激戦を制しました。
こうして木村選手が優勝し、2位は大塚選手、そして3位 平田選手、4位 小平選手という結果となりました。なおファステストラップは、大塚選手が2周目にマークした1分44秒794でした。
一方、「New MINI CPS」は、スムーズにスタートが切れなかった2台の「New MINI JCW」のマシンをうまくかわしつつ大きな混乱もなく1周目を終え、川福選手、森岡選手、白戸選手、田中選手、青山選手、恩塚選手、竹岡選手の順番でコントロールラインを通過します。トップを走る川福選手は、森岡選手との差を徐々に広げ一時は6秒近いアドバンテージを得る快走を見せました。
その後は順位に変動はないものの、白戸選手と田中選手の3位争いは見応えがあり、田中選手は今シーズンから参戦した「New MINI CPS」での成長を感じさせる走りを披露しました。こうして「New MINI CPS」は#32 川福 健太選手が盤石のレース運びで優勝し、2位 #52 森岡 史雄選手、3位 #30 白戸 次郎選手、4位 #36 田中 瑞起選手、5位 #33 青山 祥平選手、6位 #190 恩塚 一将選手、7位 #56 竹岡 圭選手という結果になりました。なおファステストラップは、川福選手が3周目にマークした1分54秒753でした。
■決勝レース2(第8戦)
シリーズ第8戦となる決勝レース2は、午前中のレース時より気温は上昇し26℃。湿度46%、路温は40℃を超え、第8戦は第7戦よりもタイヤに厳しいコンディションになりました。決勝レース2はリバースグリッド方式によってスターティンググリッドが決まりますが、「New MINI JCW」は4台の出走となったため1位と2位が入れ替わり、ポールポジションが#500 大塚 隆一郎選手、2番グリッドが#19 木村 建登選手、3番手が#9 平田 雅士選手、4番手が#57 小平 直紀選手という順で並びました。
また、「New MINI CPS」は7台の出場により、上位4台が決勝レース1の順位をひっくり返してグリッドにつき、ポールポジション #36 田中 瑞起選手、2番手 #30 白戸 次郎選手、3番手 #52 森岡 史雄選手、4番手 #32 川福 健太選手、5番手 #33 青山 祥平選手、6番手 #190 恩塚 一将選手、7番手 #56 竹岡 圭選手というグリッド順になりました。
そしてレースは午後3時28分にスタート。「New MINI JCW」は4台とも遅れることなくスムーズにスタートを決め、1周目は大塚選手、木村選手、平田選手、小平選手というグリッドの順番のまま戻ってきました。このまま決勝レース2と同じような展開になるかと思いきや、2周目に入ると2位の木村選手がオーバーランしペースダウン。順位も落とし、平田選手が2位に浮上します。
平田選手は大塚選手に迫るべく追走しますが、終始3〜4秒近い差を保たれ大塚選手を捉えることはできません。こうして大塚選手がトップを明け渡すことなくポール・トゥ・ウィンを達成。第7戦の雪辱を果たし、初優勝を飾りました。2位は平田選手、3位は木村選手、4位は小平選手という結果となり、ファステストラップは、大塚選手が3周目にマークした1分45秒103でした。
一方、「New MINI CPS」は、前戦優勝の川福選手が驚きの走りを披露します。4番グリッドの川福選手は、まずスタートダッシュで前方の白戸選手を追い抜くと、第1コーナーで森岡選手をパス。さらにアトウッドコーナーでトップを走っていた田中選手に並ぶとそのあとのストレートで抜き去り、1周目であっという間にトップに立ちました。
1周目は、川福選手、白戸選手、田中選手、恩塚選手、青山選手、森岡選手、竹岡選手の順でコントロールラインを通過。以降は大きな順位変動はなく川福選手が余裕の走りでチェッカーフラッグを受け、Round.4で2連勝を飾りました。2位には白戸選手が入り、3位 田中選手、4位 青山選手、5位 森岡選手、6位 恩塚選手、7位 竹岡選手という結果となりました。なおファステストラップは、川福選手が4周目にマークした1分54秒540でした。
MINI CHALLENGE JAPAN.2022シーズンは、2022シーズンは、Round.1 スポーツランドSUGO、Round.2 富士スピードウェイ、Round.3 モビリティリゾートもてぎ、Round.4 岡山国際サーキット、Round.5 鈴鹿サーキットと各地を転戦。全5ラウンド、10戦でシリーズタイトルを争います。
次戦はいよいよ最終ラウンドです。Round.5(第9戦/第10戦) は12月11日(日)に鈴鹿サーキットで予選/決勝が行われ、シリーズチャンピオンが決定します。「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。