Schedule Race Report- Round.6 SUZUKA CIRCUIT

RACE REPORT

BMW & MINI Racing.Round.6
SUZUKA CIRCUIT

BMW & MINI Racing. Race Report —–Round.6 SUZUKA CIRCUIT

  • M2 CS Racing Series
  • MINI CHALLENGE JAPAN

【M2 CS Racing】Round.6 レースレポート

ワンメイクレースならではの激しいバトルが繰り広げられる「BMW & MINI Racing.2023 Rd.5 at SUZUKA CIRCUIT」が、2023年12月2日(土)、3(日)の2日間にわたり、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。

昨年からラウンド数がひとつ増え、全6ラウンド・12戦へとパワーアップして開催された2023シーズンもいよいよ最終ラウンド。富士スピードウェイにおけるラウンド5にて、各カテゴリーのシリーズチャンピオンは決定していましたが、有終の美を飾るべく出場者のみなさん誰もが気合い十分。来シーズンに向けた駆け引きがすでに始まっているような、熱い戦いが鈴鹿サーキットで繰り広げられました。

「BMW & MINI Racing.2023」は、「M2 CS Racing Series」と「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催され、走る側、観る側の両者が楽しめる魅力的なシリーズです。2年目となる2023シーズンは、4月23日にモビリティリゾートもてぎで開幕し、5月 富士スピードウェイ、6月 岡山国際サーキット、8月 スポーツランドSUGO、10月 富士スピードウェイと各地のサーキットを転戦。さらに今年は、F1日本グランプリ開催にあわせた特別戦「BMW & MINI Racing. 2023 EXTRA ROUND」も行われ、大きな盛り上がりを見せました。

「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、スタイリッシュかつスポーツ・ラグジュアリーな大会として注目を集めています。

ラウンド6の舞台となる鈴鹿サーキットは、全長5,807mのロングコース。立体交差を盛り込むことで非常に珍しい8の字型のレイアウトを実現しており、変化に富んだコーナーが次々と現れる攻めがいのあるテクニカルコースとして知られています。F1も開催され、日本におけるモータースポーツの聖地と言えるこのコースで、どんなドラマが繰り広げられるのか、エントラントだけでなく見る側も期待に胸が膨らみます。

なお最終ラウンドは、Mie Chuo BMW 伊勢/鈴鹿などの正規ディーラーを展開する三洋自動車のサポートを得て開催。数多くのBMWファンが訪れレースを楽しみました。

さて、「M2 CS Racing Series」は、レースをさらに楽しみ尽くすために独自のレースフォーマットを採用しています。そのひとつ目は、1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」で、ラウンド6 鈴鹿サーキットにおいては、1日目となる12月2日にまず予選が行われ、翌8日に2回の決勝レースを戦うスケジュールが組まれました。

楽しみ尽くすためのレースフォーマットのふたつ目は「リバースグリッド方式」です。決勝レース1は予選のタイムでスターティンググリッドが決まりますが、決勝レース2については決勝レース1の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶというルールで、1戦目で好成績をあげたドライバーの追い上げに注目が集まることになります。

さらにもうひとつ、「サクセス・ハンディ制」を採っているのも「M2 CS Racing Series」の大きな特徴です。これは、優勝すると次のラウンド以降はマシンの出力調整「バランス・オブ・パフォーマンス(B.o.P)」が行われるもの。「BMW M2 CS Racing」のデフォルトの出力は450馬力ですが、優勝すると次のラウンドからは420馬力に出力が絞られ、続くラウンドで優勝を重ねるとさらに365馬力へとパワーダウンします。

このほか、国内トップカテゴリーで確かな実績を残しているドライバーは、規定により「プラチナドライバー」と認定。プラチナドライバーはマシンの出力が450馬力から420馬力へと抑えられた状態での参戦となります。このように「M2 CS Racing Series」では、ワンメイクレースならではの接戦をさらにヒートアップさせるレースフォーマットが採用されています。

ただし最終ラウンドにおいては、プラチナ・ドライバーが365馬力、そのほかのエキスパート・ドライバーおよびジェントルマン・ドラバイバーは、420馬力でのレースとなっています。

ラウンド5は2日の公式予選が午後1時30分からの30分間、3日は決勝レース1(第11戦)が午前9時35分から、決勝レース2(第12戦)が午後2時15分から、それぞれ20分間+1周で争われます。両日とも降雨の心配はなさそうですが、暖冬と言われるものの12月に入り気温は急降下。しっかりタイヤを温め、そのパフォーマンスをいかに引き出すか。そして難所が次々と現れる鈴鹿サーキットをどう攻略するのか?見どころ満載の最終ラウンドに期待が膨らみます。

 

【M2 CS Racing Series.2023 Round.6のエントリーリスト】

19 奥村 浩一 BRP★Toto BMW M2 CS Racing

25 水元 寛規 TECH-M eWell M2 CS Racing

46 山西 康司 Elbe BMW M2 CS Racing

47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing

50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M

55 石井 一輝 DGMS M2 CS Racing

56 加納 政樹 YZ M2 CS Racing

60 阿部 良太 Abe Motors M2 CS Racing

70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M

すでにシリーズチャンピオン獲得を決めているのが♯25水元 寛規選手。昨年に続いてその速さを見せつけ、2連覇を果たしました。ラウンド5終了時点で506ポイントを獲得していますが、ホームコースとも言える鈴鹿でどこまでポイントを積み重ねていくのか興味がわきます。

一方、熾烈な争いとなっているのが2位以降のランキングです。ラウンド5を終え、2位は305ポイントをあげている♯19 奥村 浩一選手で、3位 ♯47 舟越 裕介選手(264ポイント)、4位 ♯55 石井 一輝選手(260ポイント)、♯46 山西 康司選手(255ポイント)と続きますが、なかなかの僅差。最終的にどのようなランキングとなるのかにも注目が集まります。

■予選

レースウィーク1日目は、やや風が強く天候はうす曇り。午後1時の時点で気温12度、湿度45%と、少々タイヤの温まり具合が気になるコンディションです。公式予選はタイムスケジュール通り午後1時30分より、トータル30分間でアタックを開始。前戦では最初の15分を「M2 CS Racing Series」のエントリー車両が走行し、後半の15分を「MINI CHALLENGE JAPAN」のマシンがアタックするかたちをとっていましたが、今回は各カテゴリーが30分間を自由に使える予選となりました。

それでもまず最初にコースインしたのはM2 CS Racing勢。舟越選手を先頭に、♯56 加納 政樹選手、水元選手、♯70 片山 剛選手、石井選手、♯50 神頭 政志選手、奥村選手、やや時間を空けて♯60 阿部 良太選手が続きました。

やはりタイヤを温めるのに時間がかかるのか、2周目までは比較的スローな走行で、本格的なアタックが始まったのは3周目になってから。石井選手が2分17秒293をマークしてトップに立ちました。注目の水元選手も3周目にアタックしましたが、2分17秒504で2番手タイム。これに片山選手 2分19秒539、加納選手 2分19秒936と続きます。

そして4周目。奥村選手が2分18秒210で3番手に浮上し、2分18秒438を出した神頭選手が4位につけます。ところがこの直後に、コースインしたばかりの他クラスの車両がスピン。赤旗中断で、各マシンは一旦ピットロードに戻りました。スピンした車両はすぐにコースへ戻れたため、程なくして予選が再開。これにより予選時間は午後2時5分まで延長されました。

再開後は上位陣のうち石井選手と奥村選手はひとまず様子見。水元選手はコースに戻ります。やや遅れてコースインしていた山西選手は7周目に2分18秒232で4番手へ。そして神頭選手も2分18秒278までタイムを縮めてきました。水元選手は周回を重ねるもののなにかを確認するかのように走行。そして10周目にアタックを開始し、石井選手のタイムを上回る2分17秒033を叩き出しトップに立ちました。石井選手はこれを見て終了時間ぎりぎりにコースインしてアタックしますが、2分17秒672と向き返すことはできませんでした。

こうして公式予選の結果は、ポールポジションが水元選手、2番手 石井選手、3番手 奥村選手、4番手 山西選手、5番手 神頭選手、6番手 片山選手、7番手 加納選手、8番手 舟越選手、9番手 阿部選手という結果となりました。

 

■決勝レース1(第11戦)

12月3日、いよいよ「BMW & MINI Racing」2023シーズンを締めくくる日がやってきました。決勝レース1(第11戦)、決勝レース2第(12戦)と2度の決勝レースが行われますが、この日は終日曇りの予報で、朝のうちは肌寒さを感じる天気。午前中に行われる決勝レース1の直前は、気温が8℃、湿度は60%を超え前日より高めです。そんななかレーススケジュールはほぼオオンタイムで進められ、9時35分にフォーメーションラップがはじまり、9時40分にレースがスタートしました。

まずは絶妙のスタートで水元選手がポールショットを奪い先頭をキープ。続いて石井選手、奥村選手、山西選手、神頭選手、片山選手とスターティンググリッドそのままの順位で第一コーナーへ侵入していきました。7番手 加納選手、8番手 舟越選手、9番手 阿部選手というオーダーも第一コーナーをクリアしたところまでは変わりません。

先頭に立った水元選手は、1周目から安心できるアドバンテージを築き上げようと後続を引き離しにかかります。2、3、4位は大接戦の様相を呈し、その後8位までがワンパックの状態となり、水元選手を追いかける体制がうまくとれない様子。その差はどんどん大きくなっていきます。

しかし、ここでアクシデントが発生。後方から追い上げていた8番手の舟越選手が、S字コーナーでスピンしてしまいました。それでも後ろを走っていた阿部選手はうまくすり抜け、舟越選手もマシンに大きなダメージはなくレースに復帰し大事に至ることはありませんでした。

そうして1周目は、水元選手がトップでコントロールラインを通過。1秒弱の差で石井選手が続き、3位 奥村選手、4位 山西選手、5位 神頭選手、6位 片山選手、7位 加納選手、8位 阿部選手、9位 舟越選手の順で観客席の前へ戻ってきました。

その後は、水元選手が石井選手に2秒前後の差をつけてレースをコントロール。2周目には片山選手が神頭選手をパスして5位に、さらに7周目には加納選手が神頭選手を捉え6位へと浮上しました。さらに当初から大接戦となっていたのが3位争いです。前を走る奥村選手を、山西選手が隙あらばとプレッシャーをかけ続けましたが、ついに8周目で山西選手が前へ出ます。

このほかには順位の変動はなく、水元選手の走りは盤石。見事なポール・トゥ・ウィンを飾りました。2位は石井選手、3位 山西選手、4位 奥村選手、5位 片山選手、6位 加納選手、7位 神頭選手、8位 阿部選手、9位 舟越選手という結果になりました。なおファステストラップは、水元選手が2周目にマークした2分17秒325でした。

 

■決勝レース2(第12戦)

午後2時15分スタート予定の決勝レース2は、気温13℃、湿度40%半ばと前日の公式予選に近いコンディションとなりました。曇り空ですが、ときおり日の光が覗いて暖かさが増すような天気です。

さて、冒頭の説明のように、M2 CS Racing Seriesのレースフォーマットにおいて大きな特徴となっているのが、決勝レース2は決勝レース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてグリッドに並ぶという「リバースグリッド方式」です。

ラウンド6は9台のエントリーとなりますので、9×0.6=5.4で、決勝レース1の上位5台の順位が入れ替わることになります。その結果、ポールポジションは片山選手、2番手 奥村選手、3番手 山西選手、4番手 石井選手、そして5番手が前戦で優勝した水元選手となり、さらに6番手 加納選手、7番手 神頭選手、8番手 阿部選手、9番手 舟越選手の順でスターティンググリッドに並びました。

そして午後2時20分、決勝レース2の幕が切って落とされました。フロント、ローの片山選手と奥村選手が素晴らしいスタートダッシュを決め、片山選手がトップをしっかりと守り第1コーナーへ。奥村選手がそれに続きます。一方、5番手スタートの水元選手も素晴らしいスタートを披露し、ストレートでアウト側からインに切れ込むとまずは石井選手をかわして4位にポジションアップ。そしてS字コーナーで前にいた奥村選手を捉えると、早くも3位に浮上しました。

この時点で、1位 片山選手、2位 山西選手、3位 水元選手、4位 奥村選手、5位 神頭選手、6位 石井選手、7位 加納選手、8位 阿部選手、9位 舟越選手という順位。そして、片山選手はプラチナ・ドライバーの山西選手の追撃を見事に抑えきって、オープニングラップを1位のままコントロールラインに戻ってきました。

水元選手は2周目に山西選手を抜いて2位へ。そのまま無理をせず片山選手の後方で機会を待ちます。一方、4位スタートながら6位まで沈んでしまった石井選手は、3周目に神頭選手を5位へかわしてポジションアップしました。さらに4周目には、奥村選手と石井選手がそれぞれ山西選手をとらえ、2位と3位へ浮上。

そしてここから石井選手の果敢なアタックが始まり、7周目には奥村選手とのバトルを制して3位につけ、さらにそこから前を行く水元選手にプレッシャーをかけます。すると8周目まで先頭を走っていた片山選手が、ついに石井選手と水元選手に抜かれ、石井選手は水元選手も捉えてついにトップに立ちました。水元選手は最後まで石井選手を追いますが届かず、石井選手がトップでチェッカーフラッグを受けました。

そして2位は水元選手、3位は奥村選手、4位は加納選手、5位は神頭選手、6位は片山選手、7位は舟越選手、8位は阿部選手、9位はその後コースアウトしてしまった山西選手という結果になりました。なお、ファステストラップは、奥村選手が4周目にマークした2分18秒566でした。

こうして「BMW & MINI Racing.2023」は全日程を終了。「M2 CS Racing Series」のシリーズチャンピオンは♯25 水元 寛規選手が獲得。水元選手は昨年に続いての栄冠で2連覇を達成しています。

2023年もたくさんのご声援をいただき、誠にありがとうございました。2024シーズンはさらにアップデートされたM2 CS Racing Series」をご覧いただけると思いますので、これからも応援のほど、よろしくお願いいたします。

【MINI CHALLENGE JAPAN】Round.6レースレポート

テール・ツー・ノーズの大激戦が繰り広げられるワンメイクレース、「BMW & MINI Racing.2023 Rd.5 at FUJI SPEEDWAY」が、2023年10月7日(土)、8(日)の2日間にわたり、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。

F1日本グランプリ開催にあわせた特別戦「BMW & MINI Racing. 2023 EXTRA ROUND」から2週間後。シリーズはいよいよ終盤戦に突入し、誰が2023シーズンのチャンピオンを獲得するのかも気になる時期となってきました。

「BMW & MINI Racing.2023」は、「M2 CS Racing Series」と「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催され、走る側、観る側の両者が楽しめる魅力的なシリーズ。2年目の2023シーズンは、全6ラウンド・12戦でシリーズを争い、各地のサーキットを転戦しています。

そして「MINI CHALLENGE」は、英国で2002年に始まったNew MINIだけのワンメイクレースで、「MINI CHALLENGE JAPAN」は2018年より各地のサーキットを転戦するシリーズ戦が始まりました。本格レース車両による「New MINI JCW」に加え、ナンバー付き車両で戦う「New MINI CPS」の2クラスが設けられ、New MINIのキャラクターも相まって、よりフレンドリーなモータースポーツとして、MINIファンのみならず幅広いクルマ好きの方々から注目を集めています。

富士スピードウェイでのレース開催は、5月に行われたラウンド2に続いて今季2度目。メインスタンド前の約1.5kmロングストレートを、200km/hを優に超えるスピードで駆け抜けるマシンの姿はじつに壮観ですが、各コーナーでのバトルも見どころ。なかでも長いストレート直後の第1コーナー(TGRコーナー)は、オーバーテイクの最大のポイントとなります。

さて、「MINI CHALLENGE」は、レースをさらに楽しみ尽くすために独自のレースフォーマットを採用しています。ひとつ目は、1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」で、ラウンド5 富士スピードウェイにおいては、1日目となる7日にまず予選が行われ、翌8日に2回の決勝レースを戦うスケジュールが組まれました。

楽しみ尽くすためのレースフォーマットのふたつ目は「リバースグリッド方式」。決勝レース1は予選のタイムで、「New MINI JCW」、「New MINI CPS」それぞれのスターティンググリッドが決まりますが、決勝レース2については決勝レース1の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶというルールで、1戦目で好成績をあげたドライバーの追い上げに注目が集まることになります。

ラウンド5は7日の公式予選が午後2時50分から30分間、8日は決勝レース1(第9戦)が午前10時00分から、決勝レース2(第10戦)が午後4時05分から、それぞれ20分間+1周で争われます。10月に入りようやく過ごしやすい気候となりましたが、両日ともやや不安定な空模様で、8日は降雨がありそうな気配。タイヤのチョイスや空気圧管理なども、マシンのパフォーマンスを引き出すための大きなカギになりそうです。

【MINI CHALLENGE JAPAN.2023 Round.5のエントリーリスト】

<New MINI JCW>

1 木村 建登 TEAM QUETTA F56JCW EVO

9 平田 雅士 IDI 平田空調 RH坂井 F56JCW

34 MASA JUKE VETRO F56JCW evo

57 天田 亮 Abe Motors F56JCW evo

<New MINI CPS>

3 大西 久之 SYCG Racing MINI津/四日市 F56CPS

5 大堀 佳祐 M.A.R.T. F56CPS

32 川福 健太 IDI アウティスタ MINI F56CPS

36 定村 吉高 CIZ・TECH-M/TEAM ABE MOTORS F56CPS

73 ジュン クーパー JUN COOPER MINI F56CPS

77 石橋 威洋 ピットハウス・石’s MINI・F56CPS

「New MINI JCW」のポイントランキングは、ラウンド4を終えた時点で、トップが♯1 木村 建登選手で432ポイントを獲得。そして2位は309ポイントの♯9 平田 雅士選手で、3位が292ポイントの♯57 天田 亮選手、4位が232ポイントの♯34 MASA選手と続きます。木村選手が2連覇を目指して好調な走りを維持していますが、平田選手も悲願のシリーズチャンピオン獲得へ向けて意欲を燃やしています。

一方、「New MINI CPS」は、ラウンド3まで♯30 白戸 次郎選手がトップでしたが、ラウンド4を欠場したこともあり川福選手が319ポイントで逆転。2位は246ポイントの白戸選手、3位が292ポイントの♯3 いとう りな選手、4位が191ポイントの♯36 田中 瑞起選手、5位が183ポイントの♯73 ジュン クーパー選手と上位に並びます。白戸選手はラウンド5も欠場しているため、川福選手が富士スピードウェイでシリーズチャンピオンを決める可能性は少なくありません。

幅広いモータースポーツファンの注目を集める「BMW & MINI Racing.2023 Rd.5 at SUZUKA CIRCUIT」が、2023年12月2日(土)、3(日)の2日間にわたり、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。

これまでの全5ラウンド・10戦から、全6ラウンド・12戦へとパワーアップして開催された2023シーズンもいよいよ最終ラウンド。富士スピードウェイにおけるラウンド5にて、各カテゴリーのシリーズチャンピオンは決定していましたが、有終の美を飾るべく出場者のみなさんは気合い十分。さらに新たなコンテンダーのエントリーもあり、目の離せない戦いとなりました。

「BMW & MINI Racing.2023」は、「M2 CS Racing Series」と「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催され、走る側、観る側の両者が楽しめる魅力的なシリーズです。2年目となる2023シーズンは、4月23日にモビリティリゾートもてぎで開幕し、5月 富士スピードウェイ、6月 岡山国際サーキット、8月 スポーツランドSUGO、10月 富士スピードウェイと各地のサーキットを転戦。さらに今年は、F1日本グランプリ開催にあわせた特別戦「BMW & MINI Racing. 2023 EXTRA ROUND」も行われ、大きな盛り上がりを見せました。

「MINI CHALLENGE」は、英国で2002年に始まったNew MINIだけのワンメイクレースで、「MINI CHALLENGE JAPAN」は2018年より各地のサーキットを転戦するシリーズ戦が始まりました。本格レース車両による「New MINI JCW」に加え、ナンバー付き車両で戦う「New MINI CPS」の2クラスが設けられ、New MINIのキャラクターも相まって、よりフレンドリーなモータースポーツとして、MINIファンのみならず幅広いクルマ好きの方々から注目を集めています。

最終ラウンドの舞台となる鈴鹿サーキットは、全長5,807mのロングコース。立体交差を盛り込むことで非常に珍しい8の字型のレイアウトを実現しており、変化に富んだコーナーが次々と現れる攻めがいのあるテクニカルコースとして知られています。軽快なフットワークが持ち味のミニには相性がよさそうですが、F1も開催され日本におけるモータースポーツの聖地と言えるこのコースで、どんなドラマが繰り広げられるのか? エントラントだけでなく見る側も期待に胸が膨らみます。

なお、この最終ラウンドはMINI 津、MINI 四日市などの正規ディーラーを展開する三洋自動車のサポートを得て開催。数多くのミニファンが訪れレースを楽しみました。

さて、「MINI CHALLENGE」は、レースをさらに楽しみ尽くすために独自のレースフォーマットを採用しています。そのひとつ目は、1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」で、ラウンド6 鈴鹿サーキットにおいては、1日目となる12月2日にまず予選が行われ、翌8日に2回の決勝レースを戦うスケジュールが組まれました。

楽しみ尽くすためのレースフォーマットのふたつ目は「リバースグリッド方式」。決勝レース1は予選のタイムで、「New MINI JCW」、「New MINI CPS」それぞれのスターティンググリッドが決まりますが、決勝レース2については決勝レース1の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶというルールで、1戦目で好成績をあげたドライバーの追い上げに注目が集まることになります。

ラウンド5は2日の公式予選が午後1時30分からの30分間、3日は決勝レース1(第11戦)が午前9時35分から、決勝レース2(第12戦)が午後2時15分から、それぞれ20分間+1周で争われます。両日とも降雨の心配はなさそうですが、暖冬と言われるものの12月に入り気温は急降下。しっかりタイヤを温め、そのパフォーマンスをいかに引き出すか。そして難所が次々と現れる鈴鹿サーキットをどう攻略するのか?見どころ満載の最終ラウンドに期待が膨らみます。

 

【MINI CHALLENGE JAPAN.2023 Round.6のエントリーリスト】

<New MINI JCW>

1 木村 建登 TEAM QUETTA F56JCW EVO

9 平田 雅士 IDI 平田空調 RH坂井 F56JCW

17 鈴木 建自 BRP★F56 JCW EVO

34 MASA JUKE VETRO F56JCW evo

57 天田 亮 Abe Motors F56JCW evo

 

<New MINI CPS>

3 大西 久之 SYCG Racing MINI津/四日市 F56CPS

5 面野 一 M.A.R.T. F56CPS

30 白戸 次郎 モレキュール 萬雲塾 MINI F56CPS

32 豆野 天星 IDI アウティスタ MINI F56CPS

36 定村 吉高 CIZ・TECH-M/TEAM ABE MOTORS F56CPS

73 ジュン クーパー JUN COOPER MINI F56CPS

77 古田 聡 ガレージピットハウス F56CPS

 

「New MINI JCW」のポイントランキングは、ラウンド5を終えた時点で、トップが539ポイントを獲得した♯1 木村 建登選手。これにより最終ラウンドを待たずにシリーズチャンピオン獲得を決めました。木村選手は昨年も「New MINI JCW」シリーズを制覇しており、2連覇を達成。BMW、MINIの正規ディーラーとして各店舗を展開するQUETTAグループ(モトーレン仙台グループ)のサポートを受け参戦した2023年シーズンを実りあるものとしました。

一方、「New MINI JCW」は2位争いが熾烈。ラウンド5終了時、2位は396ポイントの♯57 天田 亮選手ですが、これを391ポイントの♯9 平田 雅士選手が僅差で追う展開となっています。♯34 MASA選手も301ポイントを獲得し4位につけていますので、最終的なランキングがどのようになるのか目が離せません。

そして、「New MINI CPS」も、ラウンド5にて2連勝を果たした♯32 川福 健太選手が437ポイントを獲得してシリーズチャンピオンに。川福選手も昨シーズンの覇者ですから、2連覇を達成したことになります。

また、「New MINI CPS」も2位争いは白熱しています。ラウンド5を終えた時点で、♯73 ジュン クーパー選手が269ポイント、そして♯30 白戸 次郎選手が246ポイントと、最終戦に出場しているふたりの戦いも見どころです。

さらに「New MINI CPS」は、フレッシュマンのデビューも話題。チャンピオンに輝いた川福選手はラウンド6を欠場しましたが、チームのアウティスタからは新たに豆野 天星選手がエントリー。マシンのカラーリングを一新し、来季の参戦も視野に入れつつ初陣に臨んでいます。

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