Schedule Race Report-202303

RACE REPORT

BMW & MINI Racing.2023 Round.3 HIGHLIGHTS

BMW & MINI Racing. Race Report —–2023 Round.3 Race05/Race06

  • M2 CS Racing Series
  • MINI CHALLENGE JAPAN

【M2 CS Racing】2023 Season Round.3 (第5戦・第6戦) レースレポート

終始雨中のバトルとなったラウンド2 富士スピードウェイのレースから一転、初夏を思わせる好天に恵まれ、「BMW & MINI Racing.2023 Rd 3 at OKAYAMA International Circuit」が、2023年6月24日(土)、25(日)の2日間にわたり、岡山県美作市の岡山国際サーキットで開催されました。

「BMW & MINI Racing.2023」は、「M2 CS Racing Series」と「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催されています。2年目を迎えた2023シーズンは、昨年の全5ラウンド・10戦から1ラウンドが増え全6ラウンド・12戦となり、白熱したバトルがより楽しめるシリーズへとステップアップしました。

「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、スタイリッシュかつスポーツ・ラグジュアリーな大会として注目を集めています。

ラウンド2の舞台となる岡山国際サーキットは、1周およそ3.7km。600mほどのメインストレートとおよそ700mのバックストレートをつなぐ、大小13のコーナーからなるテクニカルなレイアウトを持ち、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコースです。ちなみに各コーナーへ往年のレーシングドライバーの名前が冠されているのもこのサーキットの特徴です。

抜きどころの少ないコースと言われますが、下り勾配のメインストレートを駆け抜け、スピードがのったところから飛び込む第1コーナーは重要なパッシングポイントのひとつ。このほかにも約700mの上り勾配のバックストレート後に待ち受けるヘアピンコーナー、さらにリボルバーコーナー&パイパーコーナーと続くダブルヘアピンなどでも熱いバトルが繰り広げられるはずです。

梅雨真っ只中ながら、週末は強い日差しが注いだこともあって気温が上昇。それにつれて路面温度も上昇し、コースコンディションにきめ細かく対応できるかどうかも岡山ラウンドの結果に影響を与えるかもしれません。

今回は予選が1日目となる24日に、決勝2レースは翌25日に行われるスケジュールが組まれました。まず公式予選が24日午後2時10分から20分間にて実施。そして25日には決勝レース1(第5戦)が午前11時25分から、決勝レース2(第6戦)が午後3時35分から、それぞれ20分間+1周で争われます。

【M2 CS Racing Series.2023 Round.3のエントリーリスト】

8 近藤 翼 Studie BMW M2

19 奥村 浩一 BRP★Toto BMW M2 CS Racing

25 水元 寛規 TECH-M eWell M2 CS Racing

46 山西 康司 Elbe BMW M2 CS Racing

47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing

50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M

70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M

78 服部 文雄 BMW RS PANTERA Racing

101 髙橋 裕史 BMW Legal Top Racing

 

ラウンド3 岡山国際サーキットには、9台のマシンがエントリー。開幕戦、ラウンド2と4連勝を飾り、速さを見せつけている♯25 水元 寛規選手をはじめ、♯19 奥村 浩一選手、♯47 舟越 裕介選手、♯70 片山 剛選手、♯78 服部 文雄選手、♯101 髙橋 裕史選手が3ラウンド連続の出場。また♯50 神頭 政志選手はラウンド1以来の参戦となります。そんな中で大きな注目を浴びたのは、初めてM2 CS Racing Seriesを戦う、♯8 近藤 翼選手と♯46 山西 康司選手の2人です。

近藤選手はBMW Team Studieから、山西選手はElbe Racingからのエントリーとなりますが、両者とも国内トップカテゴリーで確かな実績を残しており、規定により「プラチナドライバー」と認定されました。プラチナドライバーは、バランス・オブ・パフォーマンス(BoP)により、マシンの出力が450馬力から420馬力へと抑えられた状態での参戦となります。連勝中の水元選手もパワーを削がれたマシンで戦っていますが、今回は3台が420馬力のBMW M2 CS Racingで出場。ラウンド3では、3人がどのようなレースを繰り広げるかに大きな関心が集まりました。

■予選

湿度が50%台で風もあったため爽やかな気候でしたが、気温は予選直前で28℃、路面温度は42〜44℃台まで上がる中、予定通り午後2時10分から予選がスタート。2周目に入り、1分43秒659とタイムを刻んできたのは服部選手でした。これに1分44秒448の水元選手が続きます。そして各マシンとも3周目に入ると本格的にアタックを開始。山西選手が1分40秒130をマークしトップに立つと、水元選手が1分40秒584で2番手、そして3番手に1分41秒691の神頭選手が続きます。

近藤選手は2周目のタイムが1分53秒台とこの時点ではまだタイヤをしっかり温めている様子でしたが、やはり3周目にアタック。そして1分39秒759とただひとり40秒を切るタイムを記録しました。この時点で、2人のプラチナドライバーが上位を占めます。

4周目に入るとM2 CS Racing Seriesのエントラント全員がパーソナルベストを塗り替えますが順位に大きな変動はなく、ポールポジションは1分39秒331の近藤選手が獲得。2番手は1分40秒084の山西選手、3番手は1分40秒284の水元選手、4番手は1分41秒367の片山選手、5番手は1分41秒444の選手、6番手は1分41秒853の奥村選手、7番手は1分41秒921の舟越選手、8番手は1分42秒233の高橋選手、9番手は1分42秒918の服部選手となりましたが、片山選手はピットレーン速度違反のため2グリッド降格となっています。

 

■決勝レース1(第5戦)

2日目も天気は晴れ。直前の気温は26℃、湿度66%と予選の行われた前日よりもやや蒸し暑さを感じます。路面温度は41〜43℃台と前日と大きく変わりません。そんな中、進行が10分ほど遅れ、決勝レース1(第5戦)は午前11時35分に始まりました。大きく出遅れるマシンはなくスムーズにスタートしましたが、中でも素晴らしいダッシュを決めたのはポールポジションの近藤選手で、第1コーナーに向かって一気に加速します。2番グリッドの山西選手もしっかりとポジションをキープしつつアウト側へマシンを寄せ水元選手を牽制。上位3台はグリッド通りの順番で第1コーナーを抜けていきました。

1周を終えた時点では、トップが近藤選手、2位 山西選手、3位 水元選手、4位 神頭選手、5位 奥村選手、6位 片山選手、7位 舟越選手、8位 服部選手、9位 髙橋選手の順番でコントロールラインを通過しましたが、各マシンともまだまだ僅差。そして2周目には片山選手が奥村選手を抜いて5位へ浮上しました。

一方、2周目には近藤選手が確かなアドバンテージを築くべく1分40秒084という目を見張るタイムをたたき出し、山西選手とは1秒592、3番手の水元選手とは2秒338とその差を広げていきました。同時に上位3台と後方のマシンの差も次第に広がり、3位-4位のタイム差は3周目ですでに6秒以上となっていました。以降は神頭選手と片山選手の4位争い、服部選手と髙橋選手の激しいバトルもありましたが、3周目以降は順位に変動はなくレースが進みます。

そして20分+1周のレースは13周でフィニッシュ。近藤選手が山西選手に4.5秒以上の差をつけて、初参戦初優勝を飾りました。山西選手も3位を13秒近く離し2位をキープ。3位 水元選手、4位 神頭選手、5位 片山選手、6位 奥村選手、7位 舟越選手、8位 服部選手、9位 髙橋選手という結果になりました。なおファステストラップは、近藤選手が2周目にマークした1分40秒084でした。

 

■決勝レース2(第6戦)

フォーメーションラップが午後3時35分から始まり、ほぼスケジュール通りの進行となった決勝レース2(第6戦)。直前の気温は26℃、湿度60%、路面温度43〜44℃台と、午前中のレースと大きく変わらないコンディションとなりました。大きな関心を集めたのは、やはりスターティンググリッドです。決勝レース2は決勝レース1の順位から上位60%を逆さに入れ替えてグリッドにつく「リバースグリッド方式」を採用しているため、前戦で好成績を収めたドライバーが後方のグリッドにつくことになります。

決勝レース2では決勝レース1の上位5台の順位が入れ替わることになり、その結果ポールポジションは片山選手、2番手 神頭選手、3番手 水元選手、4番手 山西選手、そして5番手が優勝した近藤選手となります。さらに6番手 奥村選手、7番手 舟越選手、8番手 服部選手、9番手 髙橋選手の順番でスターティンググリッドに並びました。

プラチナドライバーの山西選手と近藤選手がどこまで追い上げることができるのか? そして水元選手の作戦は? 見どころ満載の決勝レース2となりましたが、スタート直前となってイエローフラッグが振られ、レース進行がいったん止まりました。これは舟越選手にスタート手順違反があったためで、舟越選手は最後方グリッドスタートとなり仕切り直し。10分ほど遅れて、いよいよレースが始まりました。

最高のスタートを披露したのは水元選手。前をいく片山選手、神頭選手の2台の間を縫って一気に先頭へ出ると、そのまま先頭で第1コーナーをクリアします。その水元選手の後方に付くようにしてするりと2番手に浮上したのが山西選手。水元選手と山西選手が後続を引き離していく中、5番手スタートの近藤選手はなかなか前へ出られません。近藤選手は1周目中盤までになんとか3位へ浮上すると、そこからやや離れてしまった2台の追撃態勢に入りました。

1周を終えメインスタンドに戻ってきた時点の順位は、トップが水元選手、2位 山西選手、3位 近藤選手、4位 片山選手、5位 神頭選手、6位 奥村選手、7位 高橋選手、8位 舟越選手、9位 服部選手という順番でしたが、1位と2位の差は1秒190、2位と3位の差は3秒514と開いていました。その後も、プラチナドライバーの2選手が、水元選手を追走するという手に汗握る展開が続きましたが、8周目にダブルヘアピンっで高橋選手がスピンしコースアウト。グラベルにつかまり移動に時間がかかり、残り時間4分ほどのところでセーフティカーが導入されます。

そして規定の20分を越えてもセーフティカー先導による走行が終わらなかったため、レースはそのまま終了。水元選手がトップを死守し今季5勝目となる勝利を手にしました。2位は山西選手、そして3位 近藤選手、4位 片山選手、5位 神頭選手、6位 奥村選手、7位 服部選手、8位 舟越選手、髙橋選手はリタイヤという結果になりました。なおファステストラップは、近藤選手が5周目にマークした1分39秒749でした。

 

M2 CS Racing Series.2023シーズンは、ラウンド3 岡山国際サーキットに続き、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイ、そして最終ラウンドは鈴鹿サーキットが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

Round.4以降の「BMW & MINI Racing.2023」のレースカレンダーは以下の通り。

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:8月5日(土)、決勝:8月6日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月7日(土)、決勝:10月8日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 鈴鹿サーキット(三重県)

予選:12月2日(土)、決勝:12月3日(日)

【MINI CHALLENGE JAPAN】2023 Season Round.3 (第5戦・第6戦) レースレポート

2日間にわたってレインタイヤを装着しての戦いとなったラウンド2 富士スピードウェイのレースから一転、初夏を思わせる好天に恵まれ、「BMW & MINI Racing.2023 Rd 3 at OKAYAMA International Circuit」が、2023年6月24日(土)、25(日)の2日間にわたり、岡山県美作市の岡山国際サーキットで開催されました。

なおラウンド3では、「MINI LIVE!2023 WEST JAPAN MEETING」も同時に開催。ミニオーナーが愛車とともに大集結したほか、オーナーズクラブのクラブサイトやNew MINI専門のプロショップのブース出展なども行われ、会場は華やかな雰囲気に包まれました。

さて、「BMW & MINI Racing.2023」は、「MINI CHALLENGE JAPAN」と「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催されています。2年目を迎えた2023シーズンは、昨年の全5ラウンド・10戦から1ラウンドが増え全6ラウンド・12戦となり、白熱したバトルがより楽しめるシリーズへとステップアップしました。

「MINI CHALLENGE」は、英国で2002年に始まったNew MINIだけのワンメイクレースで、「MINI CHALLENGE JAPAN」は2018年より各地のサーキットを転戦するシリーズ戦が始まりました。本格レース車両による「New MINI JCW」に加え、ナンバー付き車両で戦う「New MINI CPS」の2クラスが設けられ、New MINIのキャラクターも相まって、見ても、走っても、よりフレンドリーなモータースポーツとして、MINIファンのみならず幅広いクルマ好きの方々から注目を集めています。

ラウンド2の舞台となる岡山国際サーキットは、1周およそ3.7km。600mほどのメインストレートとおよそ700mのバックストレートをつなぐ、大小13のコーナーからなるテクニカルなレイアウトを持ち、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコースです。ちなみに各コーナーへ往年のレーシングドライバーの名前が冠されているのもこのサーキットの特徴です。

抜きどころの少ないコースと言われますが、下り勾配のメインストレートを駆け抜け、スピードがのったところから飛び込む第1コーナーは重要なパッシングポイントのひとつ。このほかにも約700mの上り勾配のバックストレート後に待ち受けるヘアピンコーナー、さらにリボルバーコーナー&パイパーコーナーと続くダブルヘアピンなどでも熱いバトルが繰り広げられるはずです。

梅雨真っ只中ながら、週末は強い日差しが注いだこともあって気温が上昇。それにつれて路面温度も上昇し、コースコンディションにきめ細かく対応できるかどうかも岡山ラウンドの結果に影響を与えるかもしれません。

今回は予選が1日目となる24日に、決勝2レースは翌25日に行われるスケジュールが組まれました。まず公式予選が24日午後2時10分から20分間にて実施。そして25日には決勝レース1(第5戦)が午前11時25分から、決勝レース2(第6戦)が午後3時35分から、それぞれ20分間+1周で争われます。

【MINI CHALLENGE JAPAN.2023 Round.3のエントリーリスト】

<New MINI JCW>

1 木村 建登 TEAM QUETTA F56JCW EVO

9 平田 雅士 IDI 平田空調 RH坂井 F56JCW

10 嘉納 健二 オヤジレーシング IDI・RH坂井・V-coat・F56JCW

17 鈴木 建自 BRP★F56JCW EVO

34 MASA JUKE VETRO F56JCW evo

57 天田 亮 Abe Motors F56JCW evo

500 HIROBON TEAM 5ZIGEN F56JCW

<New MINI CPS>

3 大西 久之 SYCG Racing MINI津/四日市 F56CPS

15 本所 修 オヤジレーシング 15号車 MINI F56CPS

30 白戸 次郎 モレキュール 萬雲塾 MINI F56CPS

36 田中 瑞起 CIZ・TECH-M/TEAM ABE MOTORS F56CPS

39 シャチ Gsports MINI OKAYAMA with TRUST F56CPS

73 ジュン クーパー JUN COOPER MINI F56CPS

 

「New MINI JCW」は、今季最も多い7名がエントリー。岡山がホームコースの♯9 平田 雅士選手、ラウンド2 決勝レース1で優勝した♯1 木村 建登選手、続く決勝レース2で初優勝を飾った♯57 天田 亮選手のほか、♯34 MASA選手がこれまでの全ラウンドに出場。また開幕ラウンドで2連勝後、前戦の富士スピードウェイを欠場した♯500 HIROBON選手がカムバックしたほか、♯17 鈴木 建自選手も開幕ラウンド以来のエントリーとなりました。そして、New MINI JCWに初お目見えとなったのが♯10 嘉納 健二選手です。これまでは平田選手のサポートを担当しレースに関わってきましたが、満を持しての参戦となりました。

「New MINI CPS」は、6名がエントリー。常に上位をうかがう♯30 白戸 次郎選手と♯73 ジュン クーパー選手は3ラウンド連続の出場。♯36 田中 瑞起選手はラウンド1、2に出場した定村選手に代わって、昨年のラウンド4以来のレースです。そして、今回は出場選手中半数となる3名が初出場となります。♯3 大西 久之選手はMINI 津、MINI 四日市を展開する三洋自動車のチームからの初陣。♯15 本所 修選手はサーキット仲間が集うオヤジレーシングからの出場。♯39 シャチ選手は、MINI 岡山がサポートするチームからのエントリーとなりました。

■予選

1日目に行われた公式予選は、直前の気温が28℃、湿度55%。そして路面温度は42〜44℃台というコンディション。スケジュール通りに「New MINI JCW」のマシンがコースインし、徐々にペースを上げていきます。まずは2周目にHIROBON選手が1分45秒722の好タイムをマーク。続く3周目には1分45秒644とタイムを縮めました。これに平田選手が1分46秒483で続くと、木村選手を除く6選手が1分50秒台までのタイムを記録し、さらに周回を重ねます。

これに対し一度ピットインし前後タイヤを入れ替えた木村選手は、再びコースに戻ると最初のアタックとなる3周目に1分45秒655をマーク。さらにアタックを続けると4周目に1分45秒236とタイムを更新しトップに立ちました。その間に、平田選手、天田選手、鈴木選手、嘉納選手、MASA選手も自身のタイムを塗り替え、ポジションアップを狙います。

自身のタイムが塗り替えられたのを確認したHIROBON選手は、3周を終えていったんピットに戻っていたものの再度アタックへ。6周目に1分45秒504を記録しましたが木村選手にはわずかに届きません。こうしてポールポジションは、木村選手が獲得。2番手がHIROBON選手となりました。3番手は1分46秒043の平田選手、4番手は1分46秒365の天田選手、5番手は1分47秒075の鈴木選手、6番手は1分48秒051の嘉納選手、7番手は1分49秒670のMASA選手という結果になりました。

一方、「New MINI CPS」は白戸選手を除き「New MINI JCW」よりやや遅れて一斉にコースイン。2周目に本所選手が1分57秒688でトップに立ち、大西選手が1分58秒720マークするなど初参戦組が気を吐きますが、まだタイヤが温まりきっていないマシンが多い様子。そして3周目に入ると、ジュン クーパー選手が1分56秒274、田中選手が1分56秒459とタイムを刻んできました。さらに、タイミングをずらしてコースインした白戸選手が自身の2周目に1分54秒755で一躍トップに躍り出ました。

その後、田中選手が4周目に1分55秒379、本所選手が7周目に1分56秒854、シャチ選手が5周目に1分58秒105とパーソナルベストを塗り替え、20分の公式予選が終了。ポールポジションは白戸選手、2番手 田中選手、3番手 ジュン クーパー選手、4番手 本所選手、5番手 シャチ選手、6番手 大西選手という結果で予選を終えています。

 

■決勝レース1(第5戦)

2日目は進行が10分ほど遅れ、レース前にコース上へ整列したマシンを間近に見ることができるグリッドウォークが午前11時過ぎに始まりました。その後フォーメーションラップを終え、スタートを待つのみとなりましたが「New MINI JCW」の天田選手が駆るマシンの姿がグリッドにありません。決勝レース1直前にミッション関連のトラブルが発生しレース出場は難しいと判断。マシンがピットから出ることはありませんでした。

こうして「New MINI JCW」は6台での争いとなり、午前11時35分に決勝レース1(第5戦)がスタートしました。ポールポジションの木村選手、2番手のHIROBON選手ともに、第1コーナーへ最初に飛び込み主導権を握りたいところですが、HIROBON選手がいいスタートを切り木村選手の前へ出ます。1周目はそのままHIROBON選手がトップを守り、続いて木村選手、鈴木選手、平田選手、MASA選手、嘉納選手の順でホームストレートに戻ってきました。

2周目に入ると平田選手がペースダウン。ずるずると順位を落とし6番手を走行します。上位のポジションには変化はありませんでしたが、HIROBON選手と木村選手は激しい接近戦が続き、目の離せない状況となります。そしてレースが大きく動いたのは3周目。木村選手がヘアピンコーナーから続く左コーナーで仕掛け、HIROBON選手を抜き去りトップに立ちました。そしてレース前にマシンの仕上がりが素晴らしいと話していた言葉通り快走を続けます。

一方、後れをとっていた平田選手はやはりマシンにトラブルを抱えており、5周目にリタイヤ。その後も木村選手とHIROBON選手のバトルは続きますが、順位を上げた嘉納選手が鈴木選手に迫り3位争いも熾烈なものとなりました。しかし、1位-2位、3-4位の順位は変わらず、13周を終えたところでレースはフィニッシュ。優勝は木村選手、2位 HIROBON選手、3位 鈴木選手、4位 嘉納選手、5位 MASA選手という結果になりました。なお、ファステストラップはHIROBON選手が6周目にマークした1分45秒867でした。

このように激しいトップ争いを繰り広げた「New MINI JCW」ですが、「New MINI CPS」のバトルも見応えのあるものとなりました。スタートでは岡山国際サーキットがホームコースの白戸選手がしっかりとトップを守り、優位に立ちます。これに対し2番手スタートの田中選手はやや出遅れ、ジュン クーパー選手が2番手へ浮上。4番手 本所選手、5番手 シャチ選手、6番手 大西選手の順でメインスタンド前を通過します。

2周目はジュン クーパー選手と田中選手に本所選手を交えた2位争いが激しさを増し、それに乗じて白戸選手は後方との差を徐々に広げていきます。3〜5周目も2位争いは続きますが、6周目には本所選手が田中選手を抜いて3位へ。しかし8周目には田中選手が再び3位を奪取。田中選手は9周目にジュン クーパー選手も捉え2位に浮上し、その後も白戸選手を追いかけますが接近戦に持ち込むまでには至りません。

こうして終始レースをリードした白戸選手が優勝。2位 田中選手、3位 ジュン クーパー選手、4位 本所選手、5位 シャチ選手、6位 大西選手という結果になりました。なおファステストラップは、本所選手が2周目にマークした1分57秒010でしたが、決勝レース1では「New MINI CPS」のエントラント全員が57秒台のベストタイムをマークするという接戦となっていました。

 

■決勝レース2(第6戦)

午前中の遅れを取り戻し、ほぼスケジュール通りの進行となった決勝レース2(第6戦)。直前の気温は26℃、湿度60%、路面温度43〜44℃台と、午前中のレースに近いコンディションとなりました。「New MINI JCW」は、マシントラブルで決勝レース1に出場できなかった天田選手の動向が心配されましたが、決勝レース2までの間にトランスミッションを載せ替えるという重作業をやり遂げ、チームはみごと2戦目に間に合わせることができました。

そして大きな関心を集めたのは、やはりスターティンググリッドです。決勝レース2は決勝レース1の順位から上位60%を逆さに入れ替えてグリッドにつく「リバースグリッド方式」を採用しているため、前戦で好成績を収めたドライバーが後方のグリッドにつきます。「New MINI JCW」は、7台のエントリーですので7×0.6=4.2で、決勝レース1の上位4台の順位が入れ替わり、ポールポジションは嘉納選手、2番手 鈴木選手、3番手 HIROBON選手、そして4番手が前戦で優勝した木村選手となります。さらに5番手 MASA選手、5番手 平田選手、6番手 平田選手、7番手 天田選手の順番でスターティンググリッドに並びました。

同様に「New MINI CPS」にも「リバースグリッド方式」が適用されますが、6台のエントリーですので6×0.6=3.6で、決勝レース1の上位3台の順位が入れ替わることになりました。ポールポジションにはジュン クーパー選手がつき、2番手 田中選手、3番手が決勝レース1で優勝した白戸選手、4番手 本所選手、5番手 シャチ選手、6番手 大西選手というグリッド順になりました。

イエローフラッグによる中断があったため午後3時49分、予定より少し遅れて決勝レース2がスタート。「New MINI JCW」は、HIROBON選手が好スタートを披露し、前を行く嘉納選手と鈴木選手の間を抜け第1コーナーをトップでクリアしていきました。これに嘉納選手が続き、3番手には木村選手が浮上。1周目はこのままの順位でコントロールラインを通過し、続く4位が平田選手、5位 鈴木選手、6位 天田選手、7位 MASA選手とメインストレートを駆け抜けました。

先頭に立ったHIROBON選手は序盤でアドバンテージを広げるべくペースを上げ、2周目には2位の嘉納選手に3秒以上の差をつけます。木村選手は嘉納選手をなかなか捉えることができず足踏み状態。木村選手は3周目にようやく2位へポジションアップしますが、この時点でHIROBON選手との差は4秒以上に開いていました。それでも木村選手は諦めることなくHIROBON選手を追走しますが、8周目に他車のコースアウトによりイエローフラッグがでるとともにセーフティカーが導入され、規定の20分を越えてもセーフティカー先導による走行が終わらなかったため、レースはそのまま終了。

こうしてHIROBON選手、木村選手、平田選手、天田選手、鈴木選手、嘉納選手、MASA選手の順でフィニッシュしましたが、HIROBON選手に黄旗区間中での追い越し違反があり60秒のタイム加算が、また嘉納選手にもスタート手順違反で10秒のタイム加算がなされたため、正式な順位は木村選手の優勝、2位 平田選手、3位 天田選手、4位 鈴木選手、5位 MASA選手、6位 嘉納選手、7位 HIROBON選手という結果になりました。なおファステストラップは、木村選手が5周目にマークした1分45秒750でした。

一方、「New MINI CPS」は、激しいバトルにも慣れてきたジュン クーパー選手と田中選手が、白戸選手の追い上げにどう対応するのか興味深いところでしたが、1周目はジュン クーパー選手がトップを守り、白戸選手は田中選手を捉えて2位に浮上。3位 田中選手、4位 本所選手、5位 大西選手、6位 シャチ選手の順でホームストレートに戻ってきました。

3周目にはシャチ選手が大西選手を抜き5位へ。4周目には順位に変動はないものの、白戸選手が前をいくジュン クーパー選手にピタリと張りつき、前へ出る機会をうかがいます。そして5周目、ついに白戸選手がトップに立つと後続を引き離しにかかります。7周目には3秒以上の差をつけ余裕を持った走行に移りますが、前述の通り8周目にセーフティカーが導入され、そのままレース終了となったため、白戸選手がみごと2連勝を飾りました。2位にはジュン クーパー選手が入り、3位 田中選手、4位 本所選手、5位 シャ選手、6位 チ大西選手という結果になりました。なおファステストラップは、ジュン クーパー選手が2周目にマークした1分56秒857でした。

 

MINI CHALLENGE JAPAN.2023シーズンは、ラウンド3 岡山国際サーキットに続き、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイ、そして最終ラウンドは鈴鹿サーキットが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

Round.3以降の「BMW & MINI Racing.2023」のレースカレンダーは以下の通り。

 

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:8月5日(土)、決勝:8月6日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月7日(土)、決勝:10月8日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 鈴鹿サーキット(三重県)

予選:12月2日(土)、決勝:12月3日(日)

ユーザーの資格情報を使用してログイン

あなたの詳細を忘れましたか?