Schedule Race Report-202303

RACE REPORT

BMW & MINI Racing.2023 Round.3 HIGHLIGHTS

BMW & MINI Racing. Race Report —–2023 Round.3 Race05/Race06

  • M2 CS Racing Series
  • MINI CHALLENGE JAPAN

【M2 CS Racing】2023 Season Round.3 (第5戦・第6戦) レースレポート

終始雨中のバトルとなったラウンド2 富士スピードウェイのレースから一転、初夏を思わせる好天に恵まれ、「BMW & MINI Racing.2023 Rd 3 at OKAYAMA International Circuit」が、2023年6月24日(土)、25(日)の2日間にわたり、岡山県美作市の岡山国際サーキットで開催されました。

「BMW & MINI Racing.2023」は、「M2 CS Racing Series」と「MINI CHALLENGE JAPAN」という2つのレースカテゴリーが共催されています。2年目を迎えた2023シーズンは、昨年の全5ラウンド・10戦から1ラウンドが増え全6ラウンド・12戦となり、白熱したバトルがより楽しめるシリーズへとステップアップしました。

「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、スタイリッシュかつスポーツ・ラグジュアリーな大会として注目を集めています。

ラウンド2の舞台となる岡山国際サーキットは、1周およそ3.7km。600mほどのメインストレートとおよそ700mのバックストレートをつなぐ、大小13のコーナーからなるテクニカルなレイアウトを持ち、F1や世界ツーリングカー選手権も開催された由緒あるコースです。ちなみに各コーナーへ往年のレーシングドライバーの名前が冠されているのもこのサーキットの特徴です。

抜きどころの少ないコースと言われますが、下り勾配のメインストレートを駆け抜け、スピードがのったところから飛び込む第1コーナーは重要なパッシングポイントのひとつ。このほかにも約700mの上り勾配のバックストレート後に待ち受けるヘアピンコーナー、さらにリボルバーコーナー&パイパーコーナーと続くダブルヘアピンなどでも熱いバトルが繰り広げられるはずです。

梅雨真っ只中ながら、週末は強い日差しが注いだこともあって気温が上昇。それにつれて路面温度も上昇し、コースコンディションにきめ細かく対応できるかどうかも岡山ラウンドの結果に影響を与えるかもしれません。

今回は予選が1日目となる24日に、決勝2レースは翌25日に行われるスケジュールが組まれました。まず公式予選が24日午後2時10分から20分間にて実施。そして25日には決勝レース1(第5戦)が午前11時25分から、決勝レース2(第6戦)が午後3時35分から、それぞれ20分間+1周で争われます。

【M2 CS Racing Series.2023 Round.3のエントリーリスト】

8 近藤 翼 Studie BMW M2

19 奥村 浩一 BRP★Toto BMW M2 CS Racing

25 水元 寛規 TECH-M eWell M2 CS Racing

46 山西 康司 Elbe BMW M2 CS Racing

47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing

50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M

70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M

78 服部 文雄 BMW RS PANTERA Racing

101 髙橋 裕史 BMW Legal Top Racing

 

ラウンド3 岡山国際サーキットには、9台のマシンがエントリー。開幕戦、ラウンド2と4連勝を飾り、速さを見せつけている♯25 水元 寛規選手をはじめ、♯19 奥村 浩一選手、♯47 舟越 裕介選手、♯70 片山 剛選手、♯78 服部 文雄選手、♯101 髙橋 裕史選手が3ラウンド連続の出場。また♯50 神頭 政志選手はラウンド1以来の参戦となります。そんな中で大きな注目を浴びたのは、初めてM2 CS Racing Seriesを戦う、♯8 近藤 翼選手と♯46 山西 康司選手の2人です。

近藤選手はBMW Team Studieから、山西選手はElbe Racingからのエントリーとなりますが、両者とも国内トップカテゴリーで確かな実績を残しており、規定により「プラチナドライバー」と認定されました。プラチナドライバーは、バランス・オブ・パフォーマンス(BoP)により、マシンの出力が450馬力から420馬力へと抑えられた状態での参戦となります。連勝中の水元選手もパワーを削がれたマシンで戦っていますが、今回は3台が420馬力のBMW M2 CS Racingで出場。ラウンド3では、3人がどのようなレースを繰り広げるかに大きな関心が集まりました。

■予選

湿度が50%台で風もあったため爽やかな気候でしたが、気温は予選直前で28℃、路面温度は42〜44℃台まで上がる中、予定通り午後2時10分から予選がスタート。2周目に入り、1分43秒659とタイムを刻んできたのは服部選手でした。これに1分44秒448の水元選手が続きます。そして各マシンとも3周目に入ると本格的にアタックを開始。山西選手が1分40秒130をマークしトップに立つと、水元選手が1分40秒584で2番手、そして3番手に1分41秒691の神頭選手が続きます。

近藤選手は2周目のタイムが1分53秒台とこの時点ではまだタイヤをしっかり温めている様子でしたが、やはり3周目にアタック。そして1分39秒759とただひとり40秒を切るタイムを記録しました。この時点で、2人のプラチナドライバーが上位を占めます。

4周目に入るとM2 CS Racing Seriesのエントラント全員がパーソナルベストを塗り替えますが順位に大きな変動はなく、ポールポジションは1分39秒331の近藤選手が獲得。2番手は1分40秒084の山西選手、3番手は1分40秒284の水元選手、4番手は1分41秒367の片山選手、5番手は1分41秒444の選手、6番手は1分41秒853の奥村選手、7番手は1分41秒921の舟越選手、8番手は1分42秒233の高橋選手、9番手は1分42秒918の服部選手となりましたが、片山選手はピットレーン速度違反のため2グリッド降格となっています。

 

■決勝レース1(第5戦)

2日目も天気は晴れ。直前の気温は26℃、湿度66%と予選の行われた前日よりもやや蒸し暑さを感じます。路面温度は41〜43℃台と前日と大きく変わりません。そんな中、進行が10分ほど遅れ、決勝レース1(第5戦)は午前11時35分に始まりました。大きく出遅れるマシンはなくスムーズにスタートしましたが、中でも素晴らしいダッシュを決めたのはポールポジションの近藤選手で、第1コーナーに向かって一気に加速します。2番グリッドの山西選手もしっかりとポジションをキープしつつアウト側へマシンを寄せ水元選手を牽制。上位3台はグリッド通りの順番で第1コーナーを抜けていきました。

1周を終えた時点では、トップが近藤選手、2位 山西選手、3位 水元選手、4位 神頭選手、5位 奥村選手、6位 片山選手、7位 舟越選手、8位 服部選手、9位 髙橋選手の順番でコントロールラインを通過しましたが、各マシンともまだまだ僅差。そして2周目には片山選手が奥村選手を抜いて5位へ浮上しました。

一方、2周目には近藤選手が確かなアドバンテージを築くべく1分40秒084という目を見張るタイムをたたき出し、山西選手とは1秒592、3番手の水元選手とは2秒338とその差を広げていきました。同時に上位3台と後方のマシンの差も次第に広がり、3位-4位のタイム差は3周目ですでに6秒以上となっていました。以降は神頭選手と片山選手の4位争い、服部選手と髙橋選手の激しいバトルもありましたが、3周目以降は順位に変動はなくレースが進みます。

そして20分+1周のレースは13周でフィニッシュ。近藤選手が山西選手に4.5秒以上の差をつけて、初参戦初優勝を飾りました。山西選手も3位を13秒近く離し2位をキープ。3位 水元選手、4位 神頭選手、5位 片山選手、6位 奥村選手、7位 舟越選手、8位 服部選手、9位 髙橋選手という結果になりました。なおファステストラップは、近藤選手が2周目にマークした1分40秒084でした。

 

■決勝レース2(第6戦)

フォーメーションラップが午後3時35分から始まり、ほぼスケジュール通りの進行となった決勝レース2(第6戦)。直前の気温は26℃、湿度60%、路面温度43〜44℃台と、午前中のレースと大きく変わらないコンディションとなりました。大きな関心を集めたのは、やはりスターティンググリッドです。決勝レース2は決勝レース1の順位から上位60%を逆さに入れ替えてグリッドにつく「リバースグリッド方式」を採用しているため、前戦で好成績を収めたドライバーが後方のグリッドにつくことになります。

決勝レース2では決勝レース1の上位5台の順位が入れ替わることになり、その結果ポールポジションは片山選手、2番手 神頭選手、3番手 水元選手、4番手 山西選手、そして5番手が優勝した近藤選手となります。さらに6番手 奥村選手、7番手 舟越選手、8番手 服部選手、9番手 髙橋選手の順番でスターティンググリッドに並びました。

プラチナドライバーの山西選手と近藤選手がどこまで追い上げることができるのか? そして水元選手の作戦は? 見どころ満載の決勝レース2となりましたが、スタート直前となってイエローフラッグが振られ、レース進行がいったん止まりました。これは舟越選手にスタート手順違反があったためで、舟越選手は最後方グリッドスタートとなり仕切り直し。10分ほど遅れて、いよいよレースが始まりました。

最高のスタートを披露したのは水元選手。前をいく片山選手、神頭選手の2台の間を縫って一気に先頭へ出ると、そのまま先頭で第1コーナーをクリアします。その水元選手の後方に付くようにしてするりと2番手に浮上したのが山西選手。水元選手と山西選手が後続を引き離していく中、5番手スタートの近藤選手はなかなか前へ出られません。近藤選手は1周目中盤までになんとか3位へ浮上すると、そこからやや離れてしまった2台の追撃態勢に入りました。

1周を終えメインスタンドに戻ってきた時点の順位は、トップが水元選手、2位 山西選手、3位 近藤選手、4位 片山選手、5位 神頭選手、6位 奥村選手、7位 高橋選手、8位 舟越選手、9位 服部選手という順番でしたが、1位と2位の差は1秒190、2位と3位の差は3秒514と開いていました。その後も、プラチナドライバーの2選手が、水元選手を追走するという手に汗握る展開が続きましたが、8周目にダブルヘアピンっで高橋選手がスピンしコースアウト。グラベルにつかまり移動に時間がかかり、残り時間4分ほどのところでセーフティカーが導入されます。

そして規定の20分を越えてもセーフティカー先導による走行が終わらなかったため、レースはそのまま終了。水元選手がトップを死守し今季5勝目となる勝利を手にしました。2位は山西選手、そして3位 近藤選手、4位 片山選手、5位 神頭選手、6位 奥村選手、7位 服部選手、8位 舟越選手、髙橋選手はリタイヤという結果になりました。なおファステストラップは、近藤選手が5周目にマークした1分39秒749でした。

 

M2 CS Racing Series.2023シーズンは、ラウンド3 岡山国際サーキットに続き、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイ、そして最終ラウンドは鈴鹿サーキットが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

Round.4以降の「BMW & MINI Racing.2023」のレースカレンダーは以下の通り。

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:8月5日(土)、決勝:8月6日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月7日(土)、決勝:10月8日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 鈴鹿サーキット(三重県)

予選:12月2日(土)、決勝:12月3日(日)

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