Schedule Race Report-202301

RACE REPORT

BMW & MINI Racing.2023 Round.1 HIGHLIGHTS

BMW & MINI Racing. Race Report —–2023 Round.1 Race01/Race02

  • M2 CS Racing Series
  • MINI CHALLENGE JAPAN

【M2 CS Racing】2023 Season Round.1 (第1戦・第2戦) レースレポート

開幕を祝うように晴れわたった青空の下、2023年4月 23日(日)、「BMW & MINI Racing.2023 Rd 1 at Mobility Resort MOTEGI」が、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。「BMW & MINI Racing.2023」は、「MINI CHALLENGE JAPAN」と「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催され、ラウンド1は予選と2回の決勝レースを1日で行うスケジュールで進められました。

昨年よりスタートした「M2 CS Racing Series」は、日本で唯一の“BMW Group Japan”のオフィシャルレースです。BMW M社とBMW Motorsportが共同開発した限りなくピュア・レーシングカーに近いクラブ・スポーツ・モデル「BMW M2 CS Racing」によるワンメイクレースで、よりスタイリッシュ、そしてスポーツ・ラグジュアリーな大会として開催されています。

1日に2回の決勝レースを戦う「1デイ2レース」のほか、決勝レース2は決勝レース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用。ワンメイクレースならではの接戦をさらにヒートアップさせるレースフォーマットが採用され見どころ満載となっていますが、「M2 CS Racing Series」は「サクセス・ハンディ制」を採っているのも大きな特徴です。

この「サクセス・ハンディ制」は、優勝すると次のラウンド以降は最終戦を除きマシンの出力調整が行われるものです。BMW M2 CS Racingのデフォルトの出力は450馬力ですが、1ラウンドで優勝すると次戦は420馬力に、2ラウンドで優勝すると次戦は365馬力へと、優勝したラウンド数によって段階的に出力が絞られます。

さて、ラウンド1が開催されたモビリティリゾートもてぎのロードコースは全長4.8km。いくつものストレートをタイトなコーナーでつないだ「ストップ&ゴー」と呼ばれるブレーキに厳しいレイアウトが特徴です。なかでも最高速に達するダウンヒル・ストレートからのブレーキングは高いテクニックが求められます。

【M2 CS Racing Series.2023 Round.1のエントリーリスト】

8 青木 拓磨 Studie BMW M2

18 奥村 浩一 BRP★Toto BMW M2 CS Racing

25 水元 寛規 TECH-M eWell M2 CS Racing

47 舟越 裕介 未来都市開発 砂子塾M2 CS Racing

50 神頭 政志 GOOU M2 CS Racing with TECH-M

55 石井 一輝 DGMS M2 CS Racing

70 片山 剛 K-TEC M2 CS Racing with TECH-M

78 服部 文雄 BMW RS PANTERA Racing

101 髙橋 裕史 BMW Legal Top Racing

開幕戦に顔を揃えた9名のドライバーのうち、5名が初参戦となりました。昨年チームランキング1位となったTECH-M Racingは、初代王者となった水元 寛規選手に加え、神頭 政志選手と片山 剛選手もサポートし3台体制で臨みます。さらに青木 拓磨選手、舟越 裕介選手、服部 文雄選手を合わせた5選手が、2シーズン目を迎える奥村 浩一選手、水元選手、石井 一輝選手、髙橋 裕史選手に挑むかたちとなりました。

そして初参戦組のうち、注目されるのが青木拓磨選手です。青木選手はロードレース世界選手権GP500クラスなどで輝かしい戦績を残すライダーですが、テスト中の転倒により脊髄損傷を負い車椅子生活に。しかしその後もさまざまなカテゴリーのモータースポーツに参戦し、2023年は「M2 CS Racing Series」に参戦することとなりました。

■予選

前日の練習走行では水元選手が2分5秒076、石井選手が2分5秒602と2名のドライバーが5秒台を記録。先シーズンのもてぎで開催されたラウンド2では、初夏の開催と条件がやや異なるものの、水元選手が予選でマークした2分7秒068が「M2 CS Racing Series」のコースレコードとして残されていましたから、2年目のシーズンは各選手ともマシンに慣れ、さらにハイレベルな戦いが繰り広げられそうです。

一方、残念だったのは石井選手の欠場です。水元選手とトップ争いをするとみられていた石井選手は、前日の練習走行で車両が破損し出場を断念。ラウンド1は8台の出走となりました。

そうして気温14度、湿度32%とからっとして過ごしやすい天候のなか、9時55分に予選がスタート。まずは2周目に服部選手が2分13秒084を刻み、このタイムに水元選手、片山選手、青木選手、舟越選手と続きます。タイヤを温め終えて各車3周目からアタックを開始すると、やはりトップタイムをマークしたのは水元選手。ついに4秒台へ突入し、2分4秒815をマークしました。

全車が3周目を終えたところで、2番手は2分5秒901の奥村選手、そして2分6秒040の舟越選手、2分6秒383の高橋選手、2分6秒458の片山選手、2分6秒848の服部選手、2分7秒038の青木選手、2分7秒327の神頭選手と続きました。

トップタイムをマークした水元選手は4周目に入ることなくピットイン。他のマシンはそのまま4周目に2回目のアタックに挑み、奥村選手が2分5秒206、高橋選手が2分6秒106、神頭選手が2分6秒649と3人が自身のタイムを縮めてきました。

こうして予選時間の半分近くを残して予選タイムが出揃い、ポールポジションは2分4秒815の水元選手、2番手は2分5秒206の奥村選手、3番手は2分6秒040の舟越選手、以下2分6秒106の高橋選手、2分6秒458の片山選手、2分6秒649の神頭選手、2分6秒848の服部選手、2分7秒038の青木選手と続きました。

この時点で全出場者が昨年のファステストラップより速いタイムを記録。水元選手が一歩抜け出たかたちになったものの、熱い戦いに期待が膨らみます。

 

■決勝レース1(第1戦)

清々しい好天となりましたが、気温は予想ほど上がらず、スタート直前はやや肌寒さを感じる17℃。午後12時55分、「M2 CS Racing Series」2023シーズン最初の決勝レースが幕を開けました。

水元選手が素晴らしいスタートを披露し、先頭で第1コーナーに飛び込みます。続いて奥村選手、アウトへ大きく膨らんだ4番グリッドスタートの髙橋選手が3番手へ。水元選手は後続を引き離すべくペースを上げ、2番手 奥村選手との差を開いていきます。

かなり接近しながら第3コーナーへさしかかったのが4番手以降の集団。片山選手と青木選手が4番手を争っていましたが、2台が接触しコースアウトしていまいます。後続の服部選手、舟越選手、神頭選手は間一髪イン側からすり抜けることができましたが、片山選手と青木選手は再スタートできずそのままレースを終えました。

1周目から6台によるレースとなりましたが、トップはすでに2秒あまりのアドバンテージを得た水元選手、2番手 奥村選手、3番手 髙橋選手、4番手 舟越選手、5番手 服部選手、6番手 神頭選手の順でメインストレートへ戻ってきました。

そしてレースの序盤は3番手 髙橋選手が奥村選手に、5番手 服部選手が舟越選手に迫る場面もありましたが順位は変わりません。

神頭選手は1周目のアクシデントの影響で後れをとっていましたが、3周目に2分5秒670と、決勝レース1では水元選手に次ぐタイムをマークし追い上げを図ります。しかし、4周目に第4コーナーの立ち上がりでコースアウトしコースに戻れず、残念ながらリアタイヤとなりました。

水元選手は周回を重ねるごとに後続との差を広げ、5周を終えた時点で2番手との差は7秒あまり。まったくの一人旅となります。そして終盤まで順位に変動はありませんでしたが、8周目に服部選手が舟越選手を抜いて4番手へ順位を上げました。

こうして20分間+1周のレースは11周で終了し、2位に8秒以上の差をつけて水元選手が優勝。2位 奥村選手、3位 高橋選手、4位 服部選手、5位 舟越選手という結果となりました。神頭選手と片山選手はリタイヤ、青木選手は失格となっています。なおファステストラップは、水元選手が2周目にマークした2分5秒217でした。

 

■決勝レース2(第2戦)

「M2 CS Racing」は、エントラントもギャラリーもサーキットで過ごす一日を存分に楽しめるよう、1日に2レースを行うレースフォーマットを採用しています。夕方のスタートとなった決勝レース2 第2戦は、14℃と第1戦よりも気温が下がり、これがタイヤマネージメントにどう影響するのかも気になるところです。

そしてこのシリーズのもうひとつの特徴が、決勝レース2が前戦の順位から上位60%を逆さに入れ替えてグリッドにつく「リバースグリッド方式」を採用していること。これにより決勝レース1の上位4台の順位が入れ替わり、ポールポジションは服部選手、2番手 高橋選手、3番手 奥村選手、4番手 水元選手、5番手 舟越選手の順番でスターティンググリッドに並びました。前戦でコースアウトした3台は出走することができず、5台によるレースとなっています。

午後4時44分、決勝レース2の火蓋が切られます。すると、ポールポジションの服部選手が目を見張るようなロケットスタートに成功。しっかりとトップを守り第1コーナをクリアします。その後ろには順当に高橋選手が続きますが、決勝レース1の覇者で4番手スタートだった水元選手は、第1コーナーを抜けたところで奥村選手を交わし3番手へ浮上しました。

さらに水元選手は2周目へ入るストレートで高橋選手に並ぶと、第1コーナーで抜き去り2位へポジションを上げました。こうして追撃態勢を着々と整えると、3周目に服部選手をかわしてトップに立ちます。

一時4番手まで順位を落としていた奥村選手は2周目に3位へポジションアップし、前をいく服部選手に迫ります。そして5周目に2位へ。しかし2分5秒台から6秒台で安定して周回を重ねる水元選手との差が縮まることはありません。

水元選手は最後にペースを落としたものの6秒近い大差をつけて優勝。ラウンド1を2連勝で飾りました。そして2位は奥村選手、3位は高橋選手、4位は服部選手、5位は舟越選手と、決勝レース1と同じ結果となっています。なおファステストラップは、水元選手が6周目にマークした2分5秒187でした。

M2 CS Racing Series.2023シーズンは、ラウンド1 スモビリティリゾートもてぎに続き、ラウンド2 富士スピードウェイ、ラウンド3 岡山国際サーキット、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイ、そして最終ラウンドは鈴鹿サーキットが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

Round.2以降の「BMW & MINI Racing.2023」のレースカレンダーは以下の通り。

Round.2

第3戦/第4戦 富士スピードウェイ(静岡県)

予選:5月13日(土)、決勝:5月14日(日)

Round.3

第5戦/第6戦 岡山国際サーキット(岡山県)

予選:6月24日(土)、決勝:6月25日(日)

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:8月5日(土)、決勝:8月6日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月7日(土)、決勝:10月8日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 鈴鹿サーキット(三重県)

予選:12月2日(土)、決勝:12月3日(日)

【MINI CHALLENGE JAPAN】2023 Season Round.1 (第1戦・第2戦) レースレポート

2023年4月 23日(日)、「BMW & MINI Racing.2023 Rd 1 at Mobility Resort MOTEGI」が、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。「BMW & MINI Racing.2023」は、「MINI CHALLENGE JAPAN」と「M2 CS Racing Series」という2つのレースカテゴリーが共催され、開幕戦となるラウンド1は予選と2回の決勝レースを1日で行うスケジュールで進められました。

「MINI CHALLENGE JAPAN」は英国発祥のNew MINIだけのワンメイクレースです。レース専用に開発された車両で競う「New MINI JCW」と、ミニ クーパーS 3ドアのナンバー付き車両による「New MINI CPS」の2クラスが設けられています。

「New MINI JCW」、「New MINI CPS」ともにワンメイクレースならではのバトルが注目ですが、熱戦をさらに盛り上げるスパイスとなっているのがユニークなレースフォーマット。各ラウンドとも1日に2戦を行う「1デイ2レース」で競われるほか、レース2ではレース1の順位の上位60%までを「逆さま」に入れ替えてスターティンググリッドに並ぶ「リバースグリッド方式」を採用しています。

ラウンド1が開催されたモビリティリゾートもてぎのロードコースは全長4.8km。いくつものストレートをタイトなコーナーでつないだ「ストップ&ゴー」と呼ばれるブレーキに厳しいレイアウトが特徴です。なかでも最高速に達するダウンヒル・ストレートからのブレーキングは高いテクニックが求められます。

【MINI CHALLENGE JAPAN.2023 Round.1のエントリーリスト】

<New MINI JCW>

1 木村 建登 TEAM QUETTA F56JCW EVO

9 平田 雅士 IDI 平田空調 RH坂井 F56JCW

17 鈴木 建自 BRP★F56JCW EVO

34 MASA JUKE VETRO F56JCW evo

57 天田 亮 Abe Motors F56JCW evo

500 HIROBON TEAM 5ZIGEN F56JCW

<New MINI CPS>

3 いとう りな SYCG Racing MINI津/四日市 F56CPS

5 大堀 佳祐 M.A.R.T. F56CPS

12 小林 哲男 オヤジレーシング 12号車 MINI F56CPS

30 白戸 次郎 モレキュール 萬雲塾 MINI F56CPS

32 川福 健太 IDI アウティスタ MINI F56CPS

36 定村 吉高 CIZ・TECH-M/TEAM ABE MOTORS F56CPS

52 森岡 史雄 MINI KOFU F56CPS

73 ジュン クーパー JUN COOPER MINI F56CPS

「New MINI JCW」には、昨年シリーズチャンピオンを獲得した♯1 木村 建登選手が、2年連続で栄光を手にすることを目標に参戦。またチャンピオンを目指して参戦を続ける♯9 平田 雅士選手と♯17 鈴木 建自選手、そして“正規ディーラーチーム”として戦うTEAM Abemotorsは、♯57 天田 亮選手が昨年までの経験を糧に進化した走りを披露します。

一方、ラウンド1を走る「New MINI JCW」の初参戦組は2名。TEAM Abemotorsがもう一台のJCWマシンを用意し、MASA選手が参戦。さらにTeam 5ZIGENからは、さまざまなカテゴリーで実績を持つHIROBON選手がエントリーしました。なお、富士スピードウェイで開催されるラウンド2には、MINIのアンバサダーを務めるチャーリー・クーパー選手が「New MINI JCW」への参戦を予定しています。

「New MINI CPS」も、昨年のシリーズを制した♯32 川福 健太選手が2連覇を目標に戦い、♯30 白戸 次郎選手、♯36 定村 吉高選手、♯52 森岡 史雄選手、♯73 ジュン クーパー選手が昨年に引き続きエントリーしています。初参戦組は、♯3 いとう りな選手、♯5 大堀 佳祐選手、♯12 小林 哲男選手の3名ですが、今後はさらに増えることになりそうです。

「New MINI JCW」、「New MINI CPS」とも果たして昨年のシリーズチャンピオンが実力を見せつけるのか。それとも新たなチャンピオンが誕生するのか、ぜひシーズンを通して注目いただければと思います。

■予選

スケジュール通り、9時55分に20分間の予選がスタート。予選開始時の気温は14度、湿度32%とからっとして過ごしやすい天候となりました。

前日の練習走行では、「New MINI JCW」のトップは木村選手の2分13秒074、「New MINI CPS」のトップは川福選手の2分24秒859でしたが、さてこのタイムをどの程度上回ることができるでしょうか。

「New MINI JCW」のマシンは、天田選手、HIROBON選手、平田選手、MASA選手、鈴木選手、そしてやや遅れて木村選手がコースイン。2周目はどのマシンも2分20、30秒台で走行し、タイヤを暖めることに専念します。

そしていよいよ3周目。まずしっかりとタイムを刻んできたのは平田選手で、2分13秒526を記録しました。

ピットインしてマシンの状態を確かめるチームも多く、HIROBON選手もその一台でしたが、温まりにくいリアタイヤの対策のため前後タイヤを入れ替えると再びコースイン。そして3周目に2分11秒085でトップに立ちます。

平田選手も4周目に2分11秒823で食らいつきますが、3周目に満を持してアタックした木村選手が2分11秒734をマークして2人の間に割って入りました。

さらに4周目に天田選手が2分13秒293、鈴木選手が5周目に2分13秒490、またMASA選手は5周目に2分19秒832と自身のベストタイムをマーク。

これでタイム確定かと思われましたが、10秒台をターゲットにしていたHIROBON選手が5周目に2分10秒868を記録し、堂々たるポールポジション獲得となりました。

2番手は2分11秒305の木村選手、3番手は2分11秒823の平田選手、以下2分13秒293の天田選手、2分13秒490の鈴木選手、2分19秒832のMASA選手と続きました。

一方、「New MINI CPS」は、川福選手、小林選手、ジュン クーパー選手、白戸選手、いとう選手、大堀選手、定村選手、森岡選手の順番で一斉にコースイン。

そして「New MINI CPS」で最初にめざましいタイムをたたき出したのは川福選手です。早くも2周目からアタックし、2分23秒831をマークしました。

これに続いたのが、白戸選手の2分26秒622、さらにジュン クーパー選手の2分27秒244を記録しますが、まだ十分にタイヤが温まっていないようで、他の選手も含め3周目から本格的なアタックを行う様子です。

川福選手がいったんピットインするなか、3周目に入った他のCPSマシンがペースを上げ、白戸選手が2分25秒104と1秒半以上タイムを縮めてきました。ジュン クーパー選手も2分26秒256へタイムアップ。さらに小林選手が2分23秒803と川福選手のタイムを上回りトップへ躍り出ると、森岡選手も2分24秒166で3番手につけます。

一方、初参戦の大堀選手は周回を重ねるごとにペースアップし、7周目に2分26秒598をマーク。また、いとう選手と定村選手はどちらも5周目にベストタイムを記録し、いとう選手は2分26秒604、定村選手は2分29秒944で予選を終えました。

川福選手は再びコースインしてアタックしたものの小林選手のタイムを塗り替えることはできず、ポールポジションは2分23秒803の小林選手、2番手が2分23秒831の川福選手、3番手が2分24秒166の森岡選手、以下2分25秒104の白戸選手、2分26秒256のジュン クーパー選手、2分26秒598の大堀選手、2分26秒604のいとう選手、2分29秒944の定村選手と続きました。

 

■決勝レース1(第1戦)

爽やかに晴れわたったものの、17℃と予想よりも気温が上がらないなか、2023シーズン最初の決勝レースを迎えました。

「New MINI JCW」は、スタートに先立つフォーメーションラップで、2番グリッドの木村選手が出遅れヒヤッとさせますが、無事走り出し全車グリッドに整列すると、一斉にスタート。

第1コーナーはグリッドの位置通りにHIROBON選手がアウト、木村選手がイン側のまま併走するかたちになりましたが、第2コーナーを過ぎるとすっとHIROBON選手が前へ出ます。その後方で3番手争いをしていた平田選手と天田選手は、しだいに平田選手がリードを広げ、天田選手は鈴木選手にも抜かれて5番手へと後退。さらにMASA選手が6番手で続きます。

こうして1周目は、HIROBON選手、木村選手、平田選手、鈴木選手、天田選手、MASA選手の順番でメインスタンド前へ戻ってきましたが、トップのHIROBON選手と2番手木村選手の差はすでに2秒以上開いていました。

以降は徐々に各マシンの間隔が開いていきましたが、そんなか2周目に接戦を繰り広げていたのが天田選手と鈴木選手で、天田選手が抜き返し再び前へ出ます。

2番手の木村選手は周回を重ねるごとにHIROBON選手との差を少しずつ詰めていきますが、HIROBON選手は仕掛ける隙を与えません。結局、3周目以降は順位が変わることなく、20分+1周のレースは11周で終了し、初参戦のHIROBON選手が優勝。2位 木村選手、3位 平田選手、4位 天田選手、5位 鈴木選手、6位 MASA選手という結果となりました。なおファステストラップは、木村選手が3周目にマークした2分11秒847でした。

一方、「New MINI CPS」は、2番グリッドスタートの川福選手が好ダッシュを見せ先頭で第1コーナーへ。序盤からリードを広げ逃げ切る作戦ですが、すぐ後ろに小林選手、森岡選手が続きます。少し離れてジュン クーパー選手と大堀選手、白戸選手が4番手争いを繰り広げ、さらに伊藤選手、定村選手もこの集団に追いつく勢いで追走します。

こうして1周目は、トップが川福選手、2番手 小林選手、3番手 森岡選手、4番手 大堀選手、5番手 白戸選手、6番手 ジュン クーパー選手、7番手 いとう選手、8番手 定村選手の順でメインスタンド前へ戻ってきました。

昨年のチャンピオン川福選手がオープニングラップをリードしたものの、トップの座を虎視眈々と狙っていたのが小林選手。初参戦ながらポールポジションを獲得した速さがあるだけに、しっかりとその後に続きます。そして、早くも2周目のV字コーナーで小林選手が川福選手のインを差しトップに立ちました。川福選手は小林選手を追いかけますが思うようにペースが上がらず、3番手の森岡選手に迫られます。

2周目、3周目は順位が変わらず、大堀選手と白戸選手、ジュン クーパー選手といとう選手が競り合いとなりました。そして4周目に白戸選手が大堀選手をパスし4番手へ浮上しました。

4周目以降は小林選手が川福選手に2秒以上の差をつけトップを快走。ジュン クーパー選手といとう選手は終盤に入ってもバトルが続きましたが順位は変わることなく、レースは10周で終了となります。

「New MINI CPS」の優勝はこちらも初参戦の小林選手。2位 川福選手、3位 森岡選手、4位 白戸選手、5位 大堀選手、6位 ジュン クーパー選手、7位 いとう選手、8位 定村選手という結果となりました。なおファステストラップは、森岡選手が2周目にマークした2分24秒418でした。

 

■決勝レース2(第2戦)

午後4時44分スタートとなった決勝レース2 第2戦は、14℃と第1戦よりも気温が下がり、これがタイヤマネージメントにどう影響するのか気になるところです。

また興味深いのは、決勝レース2が前戦の順位から上位60%を逆さに入れ替えてグリッドにつく「リバースグリッド方式」を採用していること。これにより「New MINI JCW」は、決勝レース1の上位3台の順位が入れ替わり、ポールポジションは平田選手、2番手 木村選手、3番手 HIROBON選手、4番手 天田選手、5番手 鈴木選手、6番手 MASA選手の順番でスターティンググリッドに並びました。

同様に「New MINI CPS」も「リバースグリッド方式」で決勝レース1の上位4台の順位が入れ替わり、ポールポジションは白戸選手、2番手 森岡選手、3番手 川福選手、4番手 小林選手、5番手 大堀選手、6番手 ジュン クーパー選手、7番手 いとう選手、8番手 定村選手というグリッド順になりました。

決勝レース1で勝利を手にした「New MINI JCW」HIROBON選手と「New MINI CPS」の小林選手が、どのような追い上げを見せるのか大きな注目が集まります。

そこでスタートで前に出て主導権を握るというのが、優勝を狙うエントラントの誰もが考えることですが、「New MINI JCW」はポールポジションの平田選手と2番グリッド 木村選手がタイミングよくスタート。ところが、HIROBON選手は大きく出遅れ、天田選手が3番手で第1コーナーを抜けていきました。そして少し離れながらHIROBON選手、鈴木選手、MASA選手と続きます。

しかしHIROBON選手は冷静でした。天田選手と木村選手を激しいバトルとなりながら1周目で捉え、平田選手にも迫る勢いでメインスタンド前へ戻ってきます。こうしてトップが平田選手、2番手 HIROBON選手、3番手 木村選手、4番手 天田選手、5番手 鈴木選手、6番手 MASA選手という順で1周目を終えました。

2周目もHIROBON選手は追撃の手を緩めず、平田選手をかわし早々にトップに立ちました。また5番手の鈴木選手まで2分14秒台で周回するなかで、平田選手は15秒台とタイムが伸びず、木村選手にも抜かれて3番手へと後退。決勝レース1と同様にHIROBON選手と木村選手の首位争いという展開となりました。

3周目には鈴木選手が天田選手をかわして4番手へポジションアップ。以降は順位が変わらぬものの、木村選手がHIROBON選手を僅差で追うトップ争いからは目が離せません。しかし、ファイナルラップで木村選手が力尽き、最後は余裕を持ってHIROBON選手が優勝。2位 木村選手、3位 平田選手、4位 鈴木選手、5位 天田選手、6位 MASA選手という結果となりました。なおファステストラップは、木村選手が4周目にマークした2分11秒831でした。

熱戦が繰り広げられた「New MINI JCW」ですが、「New MINI CPS」も勝るとも劣らぬ素晴らしい戦いとなりました。スタートで出遅れたNew MINI JCWのマシンをうまくかわして前に出たのが2番グリッドからダッシュを決めた森岡選手。その後方に川福選手が続きます。

そして1周目は、トップが森岡選手、2番手 川福選手、3番手 白戸選手、4番手 小林選手、5番手 大堀選手、6番手 ジュン クーパー選手、7番手 いとう選手、8番手 定村選手の順でコントロールラインを通過しました。

中盤から後半にかけて川福選手が少しずつ先頭を行く森岡選手との間を縮めていきます。9周目には仕掛けるタイミングを計るかのように後ろにピタリとつけ離れません。そして最後にドラマが待っていました。川福選手がファイナルラップとなる10周目の90度コーナーでアウトから森岡選手を抜きにかかると、2台はブレーキング勝負に。ここで川福選手がついに前へ出て、最終のビクトリーコーナーでもしっかりと森岡選手を抑え、見事チェッカーを受けました。

しかしその後、車両技術規定違反で森岡選手が失格となったため、2位は小林選手、3位 白戸選手、4位 大堀選手、5位 いとう選手、6位 ジュン クーパー選手、7位 定村選手という結果となりました。なおファステストラップは、白戸選手が2周目にマークした2分24秒099でした。

MINI CHALLENGE JAPAN.2023シーズンは、ラウンド1 スモビリティリゾートもてぎに続き、ラウンド2 富士スピードウェイ、ラウンド3 岡山国際サーキット、ラウンド4 スポーツランドSUGO、ラウンド5 富士スピードウェイと各地を転戦。そして最終ラウンドは鈴鹿サーキットが舞台となり、全6ラウンド、12戦でシリーズタイトルを争います。これからの「BMW & MINI Racing」の熱戦に、どうぞご期待ください。

Round.2以降の「BMW & MINI Racing.2023」のレースカレンダーは以下の通り。

Round.2

第3戦/第4戦 富士スピードウェイ(静岡県)

予選:5月13日(土)、決勝:5月14日(日)

Round.3

第5戦/第6戦 岡山国際サーキット(岡山県)

予選:6月24日(土)、決勝:6月25日(日)

Round.4 スポーツランドSUGO(宮城県)

第7戦/第8戦

予選:8月5日(土)、決勝:8月6日(日)

Round.5

第9戦/第10戦  富士スピードウェイ(静岡県)

予選:10月7日(土)、決勝:10月8日(日)

Round.6

第11戦/第12戦 鈴鹿サーキット(三重県)

予選:12月2日(土)、決勝:12月3日(日)

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